20代の家賃が資産形成に与える影響を試算してみた

住宅費

借りぐらしのなまずんティです。

「持ち家と賃貸,どちらが得か?」という二元論がありますよね。
往々にしてその結論は「どちらでもよい。好みで選べ」という落とし所になります(私もそう思います)。
今日はそれらを超越した話。

そもそも「持ち家 vs. 賃貸」は住居に対してお金を支払うところから議論がスタートします。
しかし,20代独身者にとってはそうではありません。「住居にお金を支払わないか,支払うか」なのです。
社会人数年目までの大半の人は「実家 vs. 賃貸」のどちらかに属することとなります。

長期投資は早く始めれば始めるほど複利を味方にした運用ができます。

実家で暮らす人と賃貸生活の人では一般的に実家暮らしのほうが数万円分,資金に余裕があるでしょう。その差額を65歳まで運用した場合にどのくらいの差が出るか試算してみました。

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20代・年間手取り300万円の場合で比較

以下の条件のもと試算します。

  • 収入:手取り月収20万円(税込25万円),年間賞与手取り30万円 × 2回
  • 期間と方法:24歳~29歳の6年間で積立投資。以後,65歳まで運用
  • リターン:1%,3%,5%で場合分け
  • 賃貸と実家での支出の差額:毎月8万円(後述)

収入総務省統計局の「日本の長期統計系列」から,20~24歳,25~29歳の平均値(2005年)をもとにしました。
試算する期間「人口動態統計特殊報告」(厚生労働省,2017年度)から初婚年齢の30歳を参考に,24~29歳までの6年間です。
方法は毎月の貯蓄の半分と,賞与の半分を投資することとしました。
リターンはリスク資産の割合によって変動することを想定し,3パターンで試算します。

賃貸と実家での支出の差額は以下の条件を設定しました。

  • 賃貸の場合:家賃=6万円,食費=3万円,光熱費・通信費=1.5万円,日用品などその他支出1万円
  • 実家の場合:実家への入金3.5万円

賃貸の場合はウェブ検索して妥当と思われる金額を,実家の場合は下の過去記事を参考に設定しました。
参考 「お金をいくら家に入れるか」実家暮らし社会人に実際に聞いてみた

その他,賃貸・実家にかかわらない支出として趣味・娯楽費や交通費など一律6.5万円計上します。

実家暮らしの場合

収入:20万円/月
支出:10万円/月
差額:10万円/月
⇒投資に毎月5万円回します。また,賞与から15万円 × 2回投資を行います。年間で90万円6年間で540万円を投資。

賃貸暮らしの場合の貯蓄額は?

収入:20万円/月
支出:18万円/月
差額:2万円/月
⇒投資に毎月1万円回します。また,賞与から15万円 × 2回投資を行います。年間で42万円6年間で252万円を投資。

24~29歳で投資を行い,その後は資金を追加せず,そのままの利率で65歳まで運用した場合,どうなるでしょうか?

1,3,5%で65歳まで運用した結果

結果をグラフにしました。

 

実線=実家暮らし,破線=賃貸暮らしの場合。赤:5%,橙:3%,灰:1%運用の場合です。

実家暮らしの場合,5%で運用し続ければ65歳時点で約3500万円まで資産が膨らみます。5%の運用成績を上げ続けるのは難しいとはいえ,不可能ではありません。
もちろんここから税金を取られるわけですが,実家暮らしをしている間の投資だけで老後資金がまかなえてしまう規模になりますね。

「実家 vs. 賃貸」と銘打っておきながら,全く勝負になりませんでした。

同じ5%で運用した場合,賃貸生活では約1650万円。こちらも原資を考えると相当な資産の積み増しとなります。
額面では実家暮らしと2000万円近い差がありますが,iDeCoやNISA・つみたてNISAといった非課税口座を有効に使える金額ですので,効率良い投資ができるとも考えられます。
なお,税引前では実家暮らしで3%で運用した場合とほぼ同じです。

一方で,賃貸で3%運用,実家で1%の場合は約800万円とそれほど大きな伸びは期待できません。賃貸で1%運用を続けても370万円にしかならず,実家で5%運用をした場合とは10倍近い差がついてしまいました。

20代に余裕資金があると,複利効果の恩恵を最大に得られる

今回の試算は毎月の貯蓄の半分を投資に回した場合です。もし貯蓄の全額を投資に回した場合はこの2倍になります。

長期になればなるほど複利効果の恩恵を得ることができると知っていたものの,これほど差が出るとは驚きでしたね。
比較的余裕資金の多い20代実家暮らしは,資産形成の絶好のチャンスです。

ときどき余裕資金を「老後のため」と言って銀行預金に回す人もいますが,一部を投資に回してはいかがでしょうか?

私はどうするか?

冒頭で「社会人数年目までの大半は『実家 vs. 賃貸』」と言っておきながら,現在の私は「実家 vs. 賃貸」のどちらのグループでもない微妙な位置です。
知人の家に格安の家賃(都内・2LDKが2.5万円)で住まわせてもらっています。

ほぼ実家並みの支出ですむことから,そのメリットを生かしてインデックス投資を始めて9か月,かなりのパワーで入金を続けていました。

しかし,今年いっぱいをめどに追い出されそうな見込みです。

どこに住んでも家賃は2.5万円以上かかることは間違いないので,どの程度影響が出るのか今回はこのような試算をしてみました。
20代もあと数年,余裕資金では高いリターンを期待できる資産を積極的に購入したいと思います。

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