3種類の生命保険を使い分けられますか?

保険

すっかり生命保険オタクのなまずんです。
以下の2記事で死亡,高度障害,就労不能,入院・手術について,【公的な保障+生命保険+保有資産額 > 必要資金】の式に基づいて最低限どの程度保障額が必要かを検討したところ……こうなりました。

1)死亡には備えなくて良い(誰も困らない)
2)高度障害では年間140~180万円
3)就労不能では3年間の就労不能の場合,400万円程度
4)入院・手術は22.1万円+αが必要

20代独身の人でも備えなければならない分はあるんですね。
計算について詳しく知りたい人はこちら。

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これらに適切に備えるために,どんな保険を使い分ければよいでしょうか?

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保険には3種類あるって知っていますか?

保険には大きく分けて3種類あります。定期保険,養老保険,終身保険です。
定期保険は掛け捨て型の保険,養老保険・終身保険は貯蓄型の保険です。
これらの特徴を図解します。

1)定期保険

定期保険の概念図
掛け捨て型の保険である定期保険は,貯蓄型である他の2種の保険と比べて同じ保険金額を得るための保険料が非常に割安なことがメリットです。
一方,何事もなく満期を迎えた場合に保険金は得られません
途中解約による解約返戻金は少額ですので,解約前提の契約はしません。
割安で大きな保障を確保するのに用います。保険料をできるだけ少なくしつつ,経済的責任の重い人向けの保険です。
なお,更新がある場合の保険料は更新時に再計算されます(一般的に上がっていきます)。

2)養老保険

養老保険の概念図養老保険は貯蓄型保険です。
貯蓄型保険の特徴は,支払った保険料を保険会社が運用し,何事もなく満期を迎えた場合に保険料累計額を上回る保険金が得られることです。
保険期間は一定で保険期間中に死亡したときは死亡保険金が支払われます。
何事もなく満期を迎えた場合は支払保険料の累計額を上回る満期保険金が得られます(商品によって受取は一時金・年金と選べます)。
万一のことが起こっても起こらなくても,支払った保険料以上の額を得ることができるのがメリットです。
一方,途中解約は多くの場合元本割れします。
なお,同じ保険金額を得る際の保険料は定期保険,終身保険よりも高額です。
保障が必要かつ,老後資金等で必要な金額がある程度わかっているときに有用な保険商品です。

3)終身保険

終身保険の概念図
終身保険は保障が一生涯続きます
ここが養老保険との違いで,払込終了後も保険会社による運用が続くため,養老保険より保険料が割安になります。
一方,払込終了後の解約でも,しばらくの間は支払った保険料累計額を下回ります。
そのため,死亡時に発生する費用の確保に適した保険です(葬儀費用,相続税など)。

※定期保険の別類型

1)で説明した保険は定期保険の中でも,平準型と呼ばれます。定期保険には他の類型もあり,他に注目されるものに「逓減型」というものもあります。
定期保険(逓減型)の概念図
逓減型の定期保険は経済的責任が減っていく人のための保険です。
保険料は掛け捨てで毎月定額ですが,徐々に保険金が減っていくため平準型よりさらに割安になります。
一般に個人では,備えるべき金額は年とともに減っていきます(子どもが独立するまでの必要費用が減っていくためなど)
それに適応した保険商品です。

この保険をどう使い分ける?

掛け捨てで保険料の安い定期保険,貯蓄型で支払保険料より多くを得られる養老保険・終身保険。これらをどう使い分ければよいでしょうか?

ここは個人の経済的価値観がかなり入るところです。
手元に多くの資金を置いておきたい人もいれば,掛け捨ては損した気分になるから絶対に嫌という人もいるでしょう。

検討の前に覚えておきたいのは,「保険商品は組み合わせることができる」ということ。
それぞれメリット・デメリットがあるので,できれば複数種類を組み合わせて自分のライフステージの経済事情に合ったものを選んでほしいです。

定期保険(逓減型)を契約した

こういった勉強を通じて,私は先日から定期保険(逓減型)を契約しました。

保険内容は以下の2つです。

  • 死亡時……毎月10万円(年間120万円・65歳までの期間)
  • 高度障害時……毎月15万円(年間180万円・65歳までの期間)
  • ライフイベントに合わせて保障を追加できる特約付

組み合わせて……と勧めつつ,1種類しか契約しませんでした(1種類で十分でした笑)。
これを冒頭に提示した4つの条件からみてみましょう。

1)死亡には備えなくて良い(誰も困らない)
2)高度障害では年間140~180万円
3)就労不能では3年間の就労不能の場合,400万円程度
4)入院・手術は22.1万円+αが必要

今回は2)の高度障害時に合わせた保障で選びました。
死亡時は現時点では不要ですが,高度障害のみの保険商品が見つからなかったことと,今後ライフイベントに合わせて必要になることも踏まえて組み込みました。
3)就労不能と4)入院・手術はどちらも手元資金で対応可能のため,今回は加入を見送っています。

若い人にとっては注意すべき貯蓄型保険

老後資金などの準備と保険が同時に得られることで注目されがちな貯蓄型保険ですが,かなり特徴のある(癖の強い)商品(「定期保険+投資信託」に近いイメージ)ですので,契約の際は注意が必要です。

例えば,保険料が高いこと。貯蓄型保険は最終的には払込保険料以上のリターンを得ることができますが,途中解約では多くの場合元本割れを起こします(特に終身保険は払込終了後もしばらくは元本割れとなる商品もあります)
現在は高額の保険料を支払えても,払込終了まで支払い続けられるでしょうか?
長い人生は何があるかわからず,会社が倒産した,仕事をやめざるを得なくなった,予想以上に教育費がかさんだ……など,保険料を支払えなくなってしまう可能性もあります。
途中解約をせざるを得なくなったとき,資産の一部と保険の両方を一度に失ってしまうのです。

また,万一の場合が起こったときに支払われる額は定期保険より大きくなるわけではありません。多くの保険料を払ってメリットとなるのは無事に満期を迎えた場合のみです。

投資的観点から見ればリターンが確約されていることが(良くも悪くも)ポイントです。商品説明書から推察するに,ドル建て貯蓄型保険は年利2%の運用を行っています(円建ては1%未満です)。しかしこの点で注意すべき点があります。

一つはドル建ての場合の為替変動リスク
もう一つは株式へのインデックス投資の想定利回り(3~5%程度)よりかなり低いため,機会損失リスクがあることです。「掛け捨て保険+インデックス投資」で運用したほうが想定利回りが高くなります
『ウォール街のランダム・ウォーカー』や『敗者のゲーム』などの書籍によれば,十分長期(30年以上)の運用をする場合,インデックス投資は99.9%の可能性で債券投資である貯蓄型保険のパフォーマンスを上回るというデータがあるので,20代・30代の人にとっては貯蓄型保険のメリットは少ないと言わざるをえないでしょう。

一方,50代以上で運用期間が限られ,今後の経済状況の見通しが比較的しやすい人の場合は貯蓄型保険は有力な資産形成手段となります。

ただし,掛け捨て保険のほうが手放しに良いとは言えません。
定期保険は保険期間の終了後継続する際には保険料が上がりますし,解約は可能ですが健康状態が悪化していれば増額は難しくなります。
あくまでも個人の価値観と経済状況に合わせての設計が重要です。

老後資金はインデックス投資で形成する

その1で紹介した保険の機能の5番目に,「満期保険金・解約返戻金」を挙げました。

保険の機能と生命保険の基礎知識
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これに該当するのが貯蓄型保険ですが,個人的には数十年の運用期間があるインデックス投資のほうに魅力を感じるので私は保険での資産形成はしないという選択を現時点ではしています。

個人的見解として,保険に関しては

  • 必要資金を把握し,それを適切にカバーするように商品を組み合わせる
  • 若い人は今後の変化に対応できる掛け捨て保険を有効に活用すべき
  • 掛け捨て保険(定期保険)の保険料は「保障を買う対価」
  • 貯蓄型保険より,「掛け捨て保険+インデックス投資」のほうが想定利回りが良い
  • 将来的に保険に頼らなくて良くなるよう,資産形成をしっかり行う

この5点が重要だと感じます。
もちろん,保険のお世話にならないように健康に過ごすことが一番なのですが。

コメント

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