投資信託協会「投資信託ガイド」等の感想・レビュー(3)

投資信託・ETF

夜な夜な投資信託情報を眺めるなまずんです。

一般社団法人投資信託協会が発行し,個人投資家に無料でプレゼントしている「投資信託ガイド」等7冊の感想・レビュー第3弾です。

2018年7月に出た新しい版を読んでいます。
どの冊子も個別の商品ではなく投資の仕組みを解説しています。

冊子は投資信託協会のページから申し込むことができます。

◆今回は以下を楽しく読みました!
「REIT GUIDE」

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REITに特化した総合リファレンス

REIT GUIDEと同梱されていて,前回紹介した「わかりやすい投資信託ガイド」と同様,REITを取り巻く環境から運用中の疑問点まで,制度的要素をすべて網羅したガイドです。
ページ数は26ページとREITに特化したリファレンスとしてはかなりの分量ですね。
目次立ては次の通り。

Step 1 REITってなんだろう?
Step 2 REITにはどんな魅力があるの?
Step 3 REITにはどんなリスクがあるの?
Step 4 REIT選びのポイントは?
Step 5 REITの情報を集めるコツは?
Step 6 REITはどうやって買うの?
Step 7 REITを買ったあとで
Step 8 REITにかかる費用って?
REIT基本用語集

目次立ての数こそ違えど,構成は「わかりやすい投資信託ガイド」と似ています。
REITの仕組みから始まり,REITならではの強みや弱み,選び方から費用までが解説されています。

各Stepで2~3個ずつ,「ここがポイント」と要点をまとめているところは特にわかりやすく,理解が進みました。
また,REITに関する補足情報を「コラム」でまとめているのも好感でした!

それぞれの目次が2~4ページにまとまっていて情報量に偏りがなく,中立的な投資信託協会の視点からまとめられています。

REITの仕組みは?

Step 1「REITってなんだろう?」から私が学んだことをまとめます。
REITReal Estate Investment Trustの略です。日本語では「不動産投信」

仕組みは株式に投資する投資信託などと似ていて,投資家から集めた資産を運用し,その収益を分配するというのが基本的な構造なのは同じです。
株式に投資する投資信託との違いは,以下の4つ。

  • 複数の不動産に投資し,主な収益は賃貸料から得る
  • 賃貸料などから管理手数料などを差し引き,分配金とする
  • 金融機関から借入して不動産を購入する資金調達もある
  • 入居テナント募集や不動産管理を行う会社がかかわる

借入があったり,賃貸料というインカムゲインを基本とする構造は「不動産投資」そのものです。
株式投資信託は自分の代わりに一定の割合で株式等を購入してもらうイメージがありましたが,REITは「不動産を共同購入する」感覚に近いです。

コラムでは不動産は株式等と異なりリアルな財産である特徴から,社会的役割もリアルに現れると紹介されています。REITは保有する物件の価値を高めるための積極的なメンテナンスを行うため,社会インフラ整備にもつながっているのだそうです。

不動産だからこその魅力とリスクがある

この冊子はREITの魅力とリスクがわかりやすくまとまっていました。
REITには「不動産に投資することの魅力」「金融商品としての魅力」があります。
不動産投資としての魅力は物価上昇に強いこと。金融商品としての魅力は,不動産に投資するにもかかわらす,少額で,複数の不動産に分散して投資でき,売買が容易であることがあります。

また,REITはその仕組み上,収益の90%超を分配することが求められています。投資家目線では不動産への直接投資と同様に,不動産からの収益のほとんどを決算期ごとに分配金として受け取ることができます。
このときの利回りが債券に比べて高いことも魅力と紹介されていました。

リスクには株式に投資する投資信託等と同様な価格変動リスク,金利リスク等のほか,不動産特有のリスクがあります。
不動産特有のリスクとは,不動産価格の下落賃貸料の減少です。
自然災害等で保有物件が多く損害を受けた場合,景気の停滞や制度変更で不動産価格が下がる場合などが該当します。

REITの「個別銘柄」は主に投資先で分かれる

REITの特徴は,そのREITが保有する不動産のタイプがそれぞれ違うことです。さまざまなタイプの不動産を組み合わせるものもあれば,一つの枠組みの中で投資するREITもあります。
株式に投資する投資信託等で,「国内IT株」「米国小型株」といったジャンルの広さと組み入れ数がそれぞれであるのと同様です。

投資先の物件のタイプには代表的なものに以下があります。「⇒」は冊子をもとに私が加えました。

  1. オフィスビル
    ⇒市場規模が大きい一方で,1テナントの占める割合が比較的大きく,景気の動向による変動を受けやすい
  2. 住宅
    ⇒1テナントの占める割合が小さく安定しているが,多様な対象者に合わせた運営が求められる
  3. 商業施設
    ⇒安定した賃料収入が期待できる反面,景気の影響を受けやすい
  4. ホテル
    ⇒入居するホテル会社の業績に左右されやすい
  5. 物流施設
    ⇒1施設当たりのテナントが少なく安定する反面,退去時の影響は大きい

また,株式に投資する投資信託等と違うのは,投資先だけでなく,REITそのものの財務状況まで見極める必要性が高い点もあります。

コラムでは複数のREITに分散投資する方法として,複数の投資信託に投資する「ファンド・オブ・ファンズ」方式を取るREITファンドの紹介もされています。
REITファンドはREITより少額から購入できるファンドも多く,より少額で分散投資ができる利点があります。
私が購入している国内REIT,先進国REIT,新興国REITはいずれも「ファンド・オブ・ファンズ」のREITファンドです。

非課税口座で不動産に投資にもメリットか

冊子の後半にはNISAなど,非課税口座への言及もありました。
不動産に投資する上で,課税を免れるにはNISA口座等でREITを購入する以外の選択肢は現在のところありません。
ただ,私の調べた限りつみたてNISA口座ではREIT単体のファンドは扱われていないようです。バランス型で含まれているものがあるので,間接的に購入可能と考えてたほうがよさそうですね。
REITに多く投資したい方はNISA口座を選ぶのが無難かもしれません。

この冊子は本当によくまとまっていて感心しました。
私がREITについて勉強を始めた約1年前に読みたい一冊でした。
当時は冊子の存在など知らず,YouTubeの解説動画を毎日お風呂で見ていました(懐かしいです)。

私は実物資産としての不動産投資に関心があるので,REITファンドの購入はとても楽しいです。
積立投資で毎日REITのファンド・オブ・ファンズを購入することで,世界の不動産をちょっとずつ保有しているわけですから。

【他の冊子もレビューしています!】

◆入門編冊子2冊のレビューはこちら
「知っておきたい投資の基本」
「未来につむぐ 投資信託つみたてBook」
参考 投資信託協会「投資信託ガイド」等のレビュー(1)

◆困ったときの総合リファレンスとして活用できる「わかりやすい投資信託ガイド」のレビューはこちら
参考 投資信託協会「投資信託ガイド」等のレビュー(2)

◆投資信託説明書(目論見書)運用報告書の読み方はこちら
参考 投資信託協会「投資信託ガイド」等のレビュー(4

 

 

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