『住宅ローンは「変動」で借りなさい』:知らないと損する住宅ローンをわかりやすく解説

240507 住宅ローンは変動で借りなさい レビュー 投資の参考書
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2024年5月に、住宅ローンアナリストでYouTuberの塩澤崇さんの新刊『金利が上がっても、住宅ローンは「変動」で借りなさい 1時間でわかる「新時代のお金の常識」』が発売されます。

今回は著者の塩澤さんと出版社のご厚意で本をお送りいただき、一足先に拝読の機会をいただきました。私が住宅ローン検討中に読みたかった……と思う1冊で、これからローンを組む人や、借り換え検討中の方はぜひ読んでみてほしいです。

発売直後はAmazonで購入すれば、特別付録として金利別のシミュレーション表がデータ配信されますよ!

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目次とおもな内容

はじめに マイナス金利解除に不安を感じているあなたへ
第1章 新時代のお金の常識
第2章 住宅ローンは実は借りると儲かる
第3章 住宅ローンの一番お得な借り方・返し方
第4章 金利の仕組みと将来の見通し
第5章 金利が上がっても、住宅ローンは「変動が有利」といえるわけ
第6章 ローン返済中なら一度は考えるべき「借り換え」とは?
第7章 これだけは知っておきたい! 住宅ローンのよくある疑問を解決
第8章 どの銀行がおすすめ?

住宅ローンは人生最大の借金になる人も多いと思います。金額が大きいので借り方ひとつで損得が大きく分かれてきます。

「賃貸か持ち家か」「買うならどの金融機関で借りるか」「変動金利か、固定金利か」「頭金をいれるか」「ペアローンで組むメリット・デメリット」「住宅ローン減税はどれくらいか」「団体信用生命保険(団信)の種類と、その価値はどれくらいか」「がん団信をつけるか」「繰上返済はしたほうがいいか」「金利上昇にはどう備える?」……などなど、住宅関連で判断が必要な場面はたくさんあります。そしてこれらの判断一つひとつが、大きいものでは数百万円から一千万円単位の結果の違いになりかねません。

それなのに、ネット上では表面的な説明と限定的な例をあげて説明したり、「人それぞれ」といった結論にしてしまっている解説記事が多いです。本書はこれらをロジカル&クリアカットに論じているのが魅力です。

住宅ローン商品を取り扱う金融機関は全国に1,000以上あり、そのなかでもとくに優秀な商品は一握りです。自分にとってお得で合理的な選択肢を選び、さらにそれを使いこなせる知識を持っておかないと、住宅購入という大きな買い物に対して、余計なお金を払うことになってしまいます。

言い方は微妙ですが、売り手は知識の少ないユーザーからは知識不足に対する「手数料」を取っていく構図になっているのです。

そこで知識を持っておくことが必要ですが、「住宅ローンの使い方」を戦略的に考えていく本はこれまでなかったと思います。家の選び方・建て方といった本は多いんですけどね。本書は新しいスタンダードになるのではないかと思っています。

私が住宅ローンを借りるときに相当な時間をかけて調べ、考えたことが、本書では明快にまとまっています。結果的に本書のオススメと私の実践はほぼ同じでしたが、当時この本があればどれだけ時間を節約できて、自信を持てたことか……。笑

「知らなくて損した」を防ぐ知識武装に

本書で私がとくに気に入ったのは、第2章「住宅ローンは実は借りると儲かる」、第3章「住宅ローンの一番お得な借り方・返し方」、第5章「金利が上がっても、住宅ローンは「変動が有利」といえるわけ」の3つです。

これは他の本では読めない内容で、最重要な論点が詰まったところです。テーマはざっとこのようなところ。

  • 住宅ローン減税の活用法
  • 団信がお得な理由と一般の保険の違い
  • 繰上返済はNG
  • 「変動金利+資産運用」が最強
  • ゆとりを持って返済できる金額の目安
  • 変動金利と固定金利で、将来金利が上がった場合のシミュレーション(その結果、変動金利が有利)

論点と結論、それに至る論理がきちんと提示されているので、本書で論点の整理をして、「これはちょっと違うかも」と感じたところは本書のオススメと違う判断をするという使い方ができますよ。すべて自分で調べたり考えたりするのは限界があるのと、そもそも重要性に気付かないことも多いです。

私も「変動金利+資産運用」を実践していて感じますが、リスクはあるものの、借りすぎなければ不動産と株式の運用を同時進行できるため、資産形成においては大きな助けになります。そのような考え方がきっちり提示されているところは気に入りました。

私は金利上乗せでつけるがん団信についてはいらないかな……と思い、本書とは違う判断をしました(無料で50%保障されるがん50%団信を選びました)。ペアローンにはしませんでしたが、本書を読んでたらペアローンにしていたかも。

私もそうですが、論理的かつ数字で優劣をつけて判断したい人にはピッタリです。また、結論もしっかり書いてあるので、「答えを知りたいだけ」という人もスッキリと読める1冊です。

お金に関する判断は「知らないと損する」場合が多いです。「知ってたら違う判断をしたのに!」と後悔しないためにも、このような便利な道具を使って知識武装しておくことが何よりオススメです。

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