ポイント運用 by 楽天PointClubを使ってみる

クレジットカード・ポイント活用等
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最新情報にやや乗り遅れがちななまずんです。

ポイント運用 by 楽天PointClubのリリースも投資家の皆さんの記事で知りました。
本記事は概要だけでなく,20代からの視点を含めて考察したいと思います。

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ポイント運用 by 楽天PointClubとは

楽天スーパーポイントで投資体験ができるサービスとして開設されました。

サービス概要

保有する楽天スーパーポイント(通常ポイント)を,楽天投信投資顧問が販売する投資信託の基準価額に合わせて増減するものです。

サービス開始日

2018年10月3日。当日14時までの手続きで,翌日22時の基準価額をもとに運用が始まります。

選べるコース

アクティブコース,バランスコースの2つです。それぞれの特徴は以下の通り。

アクティブコース=日本を含む全世界の株式および投資適格債券に70:30の配分で分散投資する楽天・インデックス・バランス・ファンド(株式重視型)の基準価額の値動きを原則反映。
バランスコース=日本を含む全世界の株式および投資適格債券に30:70の配分で分散投資する、楽天・インデックス・バランス・ファンド(債券重視型)の基準価額の値動きを原則反映。

手数料や証券口座の有無

手数料はゼロ楽天証券口座は不要です。ポイント運用 by 楽天PointClub内で全ての手続きが完結します。投資信託ではなく,楽天が付与するポイントが変わるだけなので実質的に課税もないようです。

運用・引出可能なポイント残高

追加は100ポイント以上,100ポイント単位,引出は1ポイント以上,1ポイント単位です。各コースで原資3万ポイントが上限なため,最大で6万ポイントを運用可能です。

20代の私からみて

総じて良い取り組み

楽天グループは使い勝手の良いポイントサービスを強みとし,これまで「ポイント×投資」の取り組みを次々とリリースしています。
参考 楽天証券の投信積立ポイント買付けを使いこなす
参考 楽天証券で毎月500ポイント投信購入するとポイントが+1倍に
参考 楽天スーパーポイントの「投信積立」設定を行ってみました【画像つき】

これまでのサービスはポイントを楽天が買い取る形でポイントで金融商品が購入できたり,SPUの条件にしたりといった施策でした。いずれも,ポイントを入り口に楽天証券口座での投資を後押しする仕組みです。

今回リリースされたポイント運用は「ポイント×投資」の中でも,よりハードルの低い,金融商品購入を伴わないポイント投資サービスです。基準価額に合わせて単に楽天ポイントが増減するだけで,金融商品の購入を伴わないのが斬新です。

自分の資金をリスクにさらすのに心理的抵抗のある層にも,付与されたポイントだけを運用するなら抵抗が少ないかもしれません。

コースの名付けに疑問

私としては看過できない名付けの失敗があります。それは「アクティブ」「バランス」というコース名。なぜこのような名前になってしまったのでしょうか

なまずん
なまずん

いずれも,インデックスファンドの組み合わせなんですけど……。

どちらの商品も株式部分はFTSEグローバル・オールキャップ・インデックスに連動するバンガード・トータル・ワールド・ストックETF(VT),債券部分はブルームバーグ・バークレイズ・グローバル総合インデックスに連動するバンガード・グローバル・ボンド・インデックス・ファンド(非上場)です。

初心者にわかりやすいことを念頭に置いたのかもしれませんが,「アクティブ」は株式:債券=70:30のインデックスファンドです。「アクティブファンド」ではない商品に「アクティブ」と名付けたことで,ポイント運用を経て投資を始める層には「アクティブ」という言葉が正しく伝わらないのではと危惧しています。

「バランス」はアクティブよりましではあるものの,アクティブの対比としてバランスが存在しているわけではないため,やや誤解を助長する名付けになってしまったと感じます。

なまずん
なまずん

普通に「株式重視型」,「債券重視型」で良かったのではないでしょうか。

投資は証券口座で

楽天の思惑としてポイント運用を入り口に,楽天証券口座の増加,口座稼働率の向上をめざすものと考えられます。もしかしたら,楽天投信投資顧問の2商品の広告効果も見込んでいるかもしれません。

投資の入り口としては良いですが,運用可能なポイント上限は合計6万ポイント(原資),運用方法は2種類のみとかなり限定した「お試し版」です。たった6万円分だけの運用で生み出せる金額はたかが知れています。

あくまで,投資に全く関心のなかった層向けの最も低い入口であり,投資を本格的に考え始めた人であれば,ポイント運用を経ずに証券口座を開設し,適切な商品を購入すべきでしょう。

ポイント運用は証券口座に比べてサービス終了のリスクは高いです。本サービスは単体では楽天にとって直接的な利益を生まないサービスです。ポイント運用で長期投資を考える人はまずいないと思いますが,サービスの永続性という点でも長期的には期待しないほうが良いのではないでしょうか。

課税は?

私がまだ把握しきれていない点が,運用益が出た場合の課税。

現実的には,エコポイントを除き,ポイントへの所得税の課税はされていないようです(本来であれば,一時所得や雑所得などに分類されるようです)。
関連 No.1490 一時所得 Q&A(国税庁タックスアンサー)

投資信託は普通,利益の20%を課税されるので,その点はポイント運用の強みかもしれません。

なまずん
なまずん

課税関係は調査中ですので,別の機会にまとめます。

ものは試し,ポイント運用を始めてみます!

やや批判的視点で本サービスを見てしまいましたが,取り組みそのものはとても良いと感じます。投資にかかわりのない人生を送ってきたものの,ポイントに関心のある人は多いからです。

特に若い世代は「投資」が難しいもの,自分と遠いものと感じがちでしょう。身近なポイント運用を通じて投資が意外に身近なものと考えるきっかけになると思います。特に,運用方法にある2つの投資信託は投資家にとって総じて良い商品ですので,正しい商品選択を身につけるためにも良い入り口だと感じました。

せっかくの機会ですので,私もアクティブコース,バランスコースとも指数化しやすい100ポイントずつを一括投資し,運用することにしました。

10月11日(木)22時に基準価額が確定し,すでにポイント運用が始まっています。行く末をときどき報告したいと思います。

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