【2026年10月】米国株式インデックスファンド徹底比較【リターン・信託報酬・実質コスト・純資産総額】

260905米国株式インデックスファンド徹底比較 投資信託徹底比較
この記事は主要なインデックスファンドのリターンを比較するシリーズの「米国株式」編です。NISAのつみたて投資枠対象の商品を取り扱っています。
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インデックスファンドのリターンは、「配当込み指数の動き」と「運用のコスト・誤差」によって決まります。同種のインデックスファンドであれば指数の動きは同じですので、運用のコストや誤差がなるべく小さいファンドが投資家にとって優れた商品ということになります。

そこで、この記事では、基準価額の推移をもとにこれまでの運用状況を比較しています。

最終的な損益を分析することで、見えないコスト面も含んだファンドの総合的な実力を知ることができます。

◆最近の更新
2026/09/05 2026年8月末の情報にて新規公開。
2026/10/17 2026年9月末の情報に更新。

米国株式インデックスファンドには、2種類の対象指数(ベンチマーク)があります。

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S&P500

S&P500は、米国S&Pダウ・ジョーンズ・インデックス社が算出する時価総額加重平均型の株価指数です。米国の主要産業を代表する500社で構成され、米国における投資可能な企業の時価総額の約80%をカバーしています。

指数を構成する上位5社は次のとおりです(2026年8月末時点)。

銘柄 構成比
エヌビディア 8.11%
アップル 7.06%
マイクロソフト 5.71%
アルファベット(A株・C株) 5.42%
アマゾン・ドット・コム 3.86%
上位10社で、指数の4割近くを占めているわけですね。

S&P500に連動するインデックスファンドは19本あります。

なお、信託報酬は税抜、純資産総額と資金流出入の単位は百万円です。ファンドは、①信託報酬率が安い、②運用期間が長い(設定日が古い)順に並べています。また、緑色の欄は「前月末までの◯年間の総リターン」を示し、黄色の欄は過去5年における1年ごとのリターンを示しています。

名称 信託
報酬
実質
コスト
純資産
総額
前月までの長期リターン 過去5年における1年ごとのリターン 過去1年の
資金流入
(概算)
総経
費率
決算日 設定日 備考
過去
1年
過去
3年
過去
5年
過去
10年
過去
15年
過去
1年
1~2
年前
2~3
年前
3~4
年前
4~5
年前
ステート・ストリートS&P500
インデックス・オープン
0.06800% 0.139% 1,464 22.78% – – – – 22.78% 22.29% – – – 889 0.14% 2025/11/17 2024/01/11
楽天・プラス・S&P500
インデックス・ファンド
0.07000% 0.087% 1,203,971 22.85% – – – – 22.85% 22.35% – – – 313,276 0.09% 2026/07/15 2023/10/27
eMAXIS Slim 米国株式
(S&P500)
0.07400%
以内
0.081% 12,890,668 22.87% 93.77% 162.23% – – 22.87% 22.37% 28.87% 23.68% 9.42% 2,151,814 0.08% 2026/04/27 2018/07/03 信託報酬は純資産総額1兆円未満の部分は0.0740%、1兆円以上3兆円未満の部分は0.0700%、3兆円以上5兆円未満の部分は0.0690%、5兆円以上10兆円未満の部分は0.0689%、10兆円以上の部分は0.0688%
JAバンクよりそいノーロード
米国株式 S&P500
0.08400% 0.118% 4,866 22.80% – – – – 22.80% – – – – 3,939 0.11% 2025/11/17 2025/07/29 実質コストは1年あたりに換算後
インデックスオープン・
アメリカ株式
0.08520% 0.116% 5,187 22.81% 89.99% – – – 22.81% 21.80% 27.01% – – 747 0.11% 2026/04/15 2023/03/22 旧「PayPay投資信託インデックス アメリカ株式」。2025年8月12日の運用会社の移管に伴い、ベンチマークをCRSP US Total Market IndexからS&P500に変更
たわらノーロード
S&P500
0.08520% 0.119% 305,051 22.81% 93.41% – – – 22.81% 22.31% 28.76% – – 97,855 0.12% 2025/10/14 2023/03/30
はじめてのNISA・米国株式
インデックス(S&P500)
0.08520% 0.104% 155,664 22.84% 93.04% – – – 22.84% 22.35% 28.45% – – 50,708 0.11% 2026/06/03 2023/07/10
つみたてiシェアーズ 米国株式
(S&P500)インデックス・ファンド
0.08520% 0.073% 11,949 22.82% – – – – 22.82% 22.41% – – – 1,980 0.07% 2026/05/07 2023/11/17 信託報酬・実質コストには原資産の経費率として0.03%を加算。実質コスト・総経費率は、信託報酬が現在より低かった2026年5月7日までの期間のもの
iシェアーズ 米国株式(S&P500)
インデックス・ファンド
0.08800% 0.101% 104,077 22.80% 93.41% 160.23% 513.60% – 22.80% 22.38% 28.70% 23.59% 8.87% 12,186 0.10% 2026/05/07 2013/09/03 信託報酬・実質コストには原資産の経費率として0.03%を加算
SBI・V・S&P500
インデックス・ファンド
0.08800% 0.103% 3,056,107 22.77% 93.44% 161.21% – – 22.77% 22.35% 28.78% 23.54% 9.30% 164,423 0.10% 2025/09/16 2019/09/26 信託報酬・実質コストには原資産の経費率として0.03%を加算
SMBC・DC
インデックスファンド(S&P500)
0.08800% 0.124% 287,901 22.74% 93.11% 160.68% – – 22.74% 22.22% 28.73% 23.48% 9.32% 66,243 0.12% 2025/11/20 2020/07/22
My SMT S&P500
インデックス(ノーロード)
0.08800% 0.124% 188,152 22.81% 93.17% – – – 22.81% 22.29% 28.62% 23.30% – 43,960 0.12% 2026/03/26 2022/03/29
iFree S&P500
インデックス
0.18000% 0.213% 835,473 22.68% 92.83% 160.22% – – 22.68% 22.17% 28.66% 23.53% 9.24% 174,119 0.20% 2025/09/08 2017/08/31
NZAM・ベータ
S&P500
0.20000% 0.245% 4,259 22.65% 92.43% 159.32% – – 22.65% 22.12% 28.48% 23.41% 9.19% -198 0.24% 2025/12/11 2020/02/13
つみたて米国株式
(S&P500)
0.20000% 0.227% 366,354 22.70% 92.96% 160.47% – – 22.70% 22.20% 28.70% 23.52% 9.28% 103,820 0.23% 2026/06/25 2020/03/06
Smart-i
S&P500インデックス
0.22000% 0.265% 144,580 22.61% 92.33% 158.28% – – 22.61% 22.12% 28.44% 23.19% 9.02% 42,342 0.26% 2026/06/25 2020/07/29
eMAXIS
S&P500インデックス
0.30000% 0.329% 203,395 22.58% 92.36% 159.11% – – 22.58% 22.08% 28.55% 23.39% 9.17% 40,076 0.33% 2026/01/26 2020/12/14
米国株式
インデックス・ファンド
0.45000% 0.514% 218,620 22.32% 91.02% 155.97% – – 22.32% 21.82% 28.19% 23.04% 8.91% 19,438 0.51% 2026/03/10 2017/09/29
農林中金<パートナーズ>
つみたて米国株式 S&P500
0.45000% 0.524% 93,554 22.33% 91.04% 156.14% – – 22.33% 21.81% 28.20% 23.08% 8.94% 16,269 0.52% 2025/11/17 2017/12/19

※「インデックスオープン・アメリカ株式」(旧「PayPay投資信託インデックス アメリカ株式」)は、ベンチマークがMorningstar US Total Market Index(旧CRSP US Total Market Index)からS&P500に変更されています。表のリターンのうち、変更前の期間は他の18本とは同じ条件での比較にはなっていません。
※「つみたてiシェアーズ米国株式(S&P500)インデックス・ファンド」の実質コストと総経費率は、信託報酬が現在より低かった2026年5月7日までの期間のものです。

直近1年間のリターンでは「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」がトップで、「楽天・プラス・S&P500インデックス・ファンド」「はじめてのNISA・米国株式インデックス(S&P500)」が続きました。2026年9月以来、「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」が2回トップを取っています。

期間を延ばすと、「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」の安定感がはっきりします。過去3年・5年でもトップで、過去5年における1年ごとのリターンを見ても、5つの期間のうち4つで首位に立ちました。

安定してこの結果が出ていることが素晴らしいですね。

一方、信託報酬や実質コストでは「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」は1番ではありません。それでもリターンで上回っているということは、表に出てくるコスト以外の部分で差がついているということになります。

表面的なコストの数字だけでは決まらない。基準価額の推移をわざわざ追いかけているのは、このためです。

とはいえ、コストとリターンの関係そのものは、表全体を見渡すとはっきり読み取れます。

純資産総額は「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」がトップ、続いて「SBI・V・S&P500インデックス・ファンド」、そして「楽天・プラス・S&P500インデックス・ファンド」と続きます。

なお、運用方式はファンドによって異なります。「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」は自社のマザーファンドを通じて構成銘柄を直接買い付ける方式です。これに対して「SBI・V・S&P500インデックス・ファンド」や「つみたてiシェアーズ米国株式(S&P500)インデックス・ファンド」などはETFを購入することで構成銘柄をそろえています。

Morningstar US Total Market Index

Morningstar US Total Market Index(旧CRSP US Total Market Index)は、米国株式市場に上場する3,500銘柄以上をほぼ全てカバーする時価総額加重平均型の株式指数です。S&P500と比べて、時価総額の小さい小型株も組み込まれていることが特徴です。

2026年2月に米国モーニングスターがCRSPを買収したことで、2026年7月28日に現在の名称になりました。名称は変わったものの、組入のルールは引き継がれています。

組入銘柄数はS&P500の約7倍です。でも、時価総額が小さい銘柄の影響は少ないため、値動きはS&P500と大差ありません。

指数を構成する上位5社は次のとおりです(2026年8月末時点)。

銘柄 構成比
エヌビディア 6.90%
アップル 6.32%
マイクロソフト 5.12%
アルファベット(A株・C株) 4.83%
アマゾン・ドット・コム 3.42%

顔ぶれも並び順もS&P500とまったく同じです。どちらも時価総額加重平均であるため、値動きへの影響が大きい銘柄は結局のところ共通します。ただし、上位銘柄への集中の度合いはやや低く、上位10社で見るとS&P500が4割近くなのに対して、本指数は3割台半ばです。

この指数に連動するファンドは2本で、どちらも米国バンガード社のVTI(バンガード・モーニングスター・トータル・ストック・マーケットETF)を購入する方式をとっています。

名称 信託
報酬
実質
コスト
純資産
総額
前月までの長期リターン 過去5年における1年ごとのリターン 過去1年の
資金流入
(概算)
総経
費率
決算日 設定日 備考
過去
1年
過去
3年
過去
5年
過去
10年
過去
15年
過去
1年
1~2
年前
2~3
年前
3~4
年前
4~5
年前
SBI・V・全米株式
インデックス・ファンド
0.08800% 0.109% 436,780 22.27% 90.79% 147.81% – – 22.27% 22.11% 27.79% 22.50% 6.03% 9,323 0.09% 2026/07/13 2021/06/29 信託報酬・実質コストには原資産の経費率として0.03%を加算
楽天・全米株式
インデックス・ファンド
0.15000% 0.174% 2,633,080 22.31% 90.89% 147.74% – – 22.31% 22.15% 27.77% 22.53% 5.92% 99,152 0.18% 2026/07/15 2017/09/29 信託報酬・実質コストには原資産の経費率として0.03%を加算

直近1年・3年は「楽天・全米株式インデックス・ファンド」が「SBI・V・全米株式インデックス・ファンド」をわずかに上回りました。直近1年のリターンでは、2026年9月以来、「楽天・全米株式インデックス・ファンド」が2回トップを取っています。

過去5年は逆に「SBI・V・全米株式インデックス・ファンド」が上でした。

信託報酬では年0.06ポイントほどのコスト差があるのに、5年の総リターンの差は0.07ポイントです。開示されているコストの差がそのまま結果に出ているわけではないようです。

規模と資金の集まり方では「楽天・全米株式インデックス・ファンド」が優勢です。取扱いのある金融機関の広さも、「楽天・全米株式インデックス・ファンド」のほうが有利です。

コストを重く見るなら「SBI・V・全米株式インデックス・ファンド」、規模や買いやすさを重く見るなら「楽天・全米株式インデックス・ファンド」が選択肢になるでしょう。

1本を選ぶなら「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」

インデックス投資に関する古典的な研究は、その多くがS&P500を対象にしてきました。1976年に米国で最初に個人向けに組成・販売開始されたインデックスファンドも、この指数に連動するものです。

一方のMorningstar US Total Market Indexも、バンガードのVTIが採用している定評ある指数で、どちらを選んでも「王道から外れる」ということはありません。

この2指数の違いは中小型株を含むかどうかだけです。大型株が中小型株を上回る局面ではS&P500が、逆であればMorningstar US Total Market Indexのほうが有利になります。

この5年間はS&P500のほうが優勢でしたが、今後もこの関係が続くとは限りません。

中小型株も保有したい、あるいはより多くの銘柄に分散したい場合はMorningstar US Total Market Indexを、S&P500でも十分な分散であると考えるのであればS&P500を選べばよいでしょう。

そのうえで1本だけ選ぶなら、安定して高い実績を残していて、純資産総額も資金流入も最大の「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」がよいと思います。コストについても十分な水準です。

もちろん、信託報酬が同水準に低い「SBI・V・S&P500インデックス・ファンド」や「楽天・プラス・S&P500インデックス・ファンド」を選んでも間違いはありません。証券会社によってはそのほうが有利になるキャンペーンを実施している場合もあります。

どれも低コストで、大きな問題なく運用されている商品です。一定規模の純資産総額と継続的な資金流入があれば、長く付き合う相棒として選べるのではないでしょうか。

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