QQQはナスダック100に連動する値動きの激しいETF

191104QQQはナスダック100に連動する値動きの激しいETF インデックス投資
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この記事では米国籍ETFのQQQInvesco QQQ Trust Series 1;インベスコ QQQ 信託シリーズ1)を紹介します。QQQはレバレッジをかけないETFですが、かなり値動きが激しい商品です。

2009年のリーマン・ショック後の底値から、現在までに約15倍になっています。

人気の高いETFで、資産総額は約2279億ドル(約31.9兆円)になっています。

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QQQはナスダック100指数に連動する米国籍ETF

QQQはナスダック100指数への連動をめざす米国籍のETFです。ナスダック100指数は米国の新興企業向け株式市場NASDAQの企業のうち、以下の企業の時価総額を加重平均して算出されています。

  • 非金融銘柄
  • 時価総額上位100社

NASDAQには米国内外の3,000以上の企業が上場しています。そのなかで時価総額の大きな100銘柄ですから、QQQの構成銘柄はどれも大企業ということですね。

組入銘柄:テクノロジー関連企業の影響が大きい

組み入れの上位10銘柄は以下の通りです(2023年12月15日時点、Bloombergより)。

銘柄割合(%)
アップル(AAPL)11.03
マイクロソフト(MSFT)9.84
アマゾン・ドット・コム(AMZN)5.53
エヌビディア(NVDA)4.31
メタ・プラットフォームズ(FB)3.73
ブロードコム(AVGO)3.57
テスラ(TSLA)2.87
アルファベット(GOOGL)2.81
アルファベット(GOOG)2.77
コストコホールセール(COST)2.24

NASDAQは米国企業以外も上場できる市場ですが、上位は米国企業が独占しています。そしてTOP10に入る企業の多くはテクノロジー関連企業です。

とくに上位10社で指数の約49%とほぼ半分を占めています。QQQは100銘柄に分散投資するETFですが、実質的にはこの10社の値動きが大きな影響を及ぼしています。

株価の長期推移:S&P500より激しい値動き

設定(1999年10月3日)以来の長期推移は以下の通りです(画像はYahoo Financeより)。

QQQの長期推移(2023年12月17日)

2000年後半~2002年のITバブル崩壊と、2008~09年のリーマン・ショック時に大きく値を下げました。最近では2018年末に大きく下げ、2020年の「コロナ・ショック」でも200ドルを割り込むところまで下落しました。

その後は急回復したものの、2022年は一時35%ほどの下落がありました。そして直近では400ドルを超えて最高値圏にあります。

このような感じで値動きの幅が大きいのが特徴です。とくにITバブルが崩壊した2000年から2002年では約5分の1になりました。

米国の代表的な株価指数であるS&P500と比較しても上下に大きく振れていることがわかります(赤:QQQ,グレー:SPY〔S&P500に連動するETF〕)。

QQQとSPYの長期推移の比較(2023年12月17日)

S&P500も値動きは小さくありませんが、QQQと比べるとかなり落ち着いているように見えますね。このようにQQQはETFの中では値動きがかなり激しい商品です

ただ1999年の設定来では約8倍となり、S&P500指数が3.5倍であることを考えると驚異的なパフォーマンスを上げています。

配当利回り:1%未満

過去10回の配当は以下の通りです(単位はドル,1株あたり)。

2023/12 2023/09 2023/06 2023/03 2022/12 2022/09 2022/06 2022/03 2021/12 2021/09
0.808 0.536 0.504 0.472 0.655 0.519 0.527 0.434 0.491 0.414

配当利回りは,直近で0.80%です。

S&P500に連動するVOO(バンガードS&P500ETF)の2023年9月の配当利回りが1.38%であることを踏まえると,QQQの配当利回りは低いです。

配当の少ない企業を多く含むことがその理由です。QQQへの投資ではキャピタルゲイン(値上がり益)が中心になるでしょう。

経費率:0.20%

QQQの経費率は0.20%です。

ナスダック100に連動する国内の投資信託と比較すると,QQQの経費率は低いです。

ただし、投資信託は証券会社によっては100円から売買できることや配当金の再投資の際に課税を繰り延べられるメリットがあるため、少額を買い付けるだけならQQQよりは投資信託を購入するほうがいいと思います。

「iFreeNEXT NASDAQ100インデックス」「NZAM・ベータ NASDAQ100」「eMAXIS NASDAQ100」「<購入・換金手数料なし>ニッセイNASDAQ100」など、最近になっていろいろな投信が登場しています。

資産形成の中核ではなく,サテライトに

さて、ここからは私の運用方針についてです。こんな投資法もあるのだという程度にお楽しみください。

保有状況:33株

表にしました。購入単価と株数は以下の通りです。

購入日 単価(ドル) 株数
2018/12/17 162.93 9
2019/08/05 188.72 9
2019/12/24 211.60 9
2020/02/26 220.00 1
2020/06/29 245.00 1
2020/09/14 267.00 1
2021/06/08 335.00 1
2022/05/09 310.00 1
2023/11/10 370.00 1

平均取得単価は207.46ドルです。2023年12月17日時点では1株約406ドルですので,+95%の含み益です(ドル建てで)。

円建てでは円安が進んでいるので、+146%というすごい含み益になっています。

購入基準:999が来るたびに……

QQQは完全にサテライト運用の「記念購入枠」として買っています。買付ルールは,Twitterのフォロワー数の下3桁が999となるごとに,1株購入する(当初の3回は9株購入)というものです。

なまずん

単なるゴロ合わせです。なお,QQQが設定されたのは1999年ですよ。

現在のところ売却予定はありませんが、お楽しみ枠にしては運用残高が増えすぎているので、もう追加で買うのはやめようかと思っています。

保有方針:当面はホールド

過去の値動きは激しいものでした。しかし、世界を代表する企業を多く含むETFですので,長期的には成長を続け、株価は高値を更新する可能性が高いと私は見ています。

IT企業の将来に期待するならば保有してもよいのではないかと考えます。

ただ、QQQを資産形成の中核に据えるのは私はおすすめしません。予想どおりに株価が上昇すればとてもよいものの、短期間のうちに株価が暴落した過去もあります。また、配当金には当面は期待できないでしょう。値動きに惑わされずに保有し続けることが難しい面もあります。これにレバレッジを掛けるなんてもってのほかです。

「それでも長期保有できる!」という人はメインで保有してもいいかもしれません。これらの企業は当面、成長を続けそうですからね。

テクノロジー企業と共にあると言っても過言ではないQQQ。私としては今後も大きな成長を期待しています。

ちなみにこのツイートのあとには大きく下がりました。

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