
この記事は主要なインデックスファンドのリターンを比較する以下のシリーズの「インド株式」編です。インド株式のインデックスファンドはNISAの成長投資枠対象のものに絞っています。



インデックスファンドのリターンは、「配当込み指数の動き」と「運用のコスト・誤差」によって決まります。同種のインデックスファンドであれば指数の動きは同じですので、運用のコストや誤差がなるべく小さいファンドが投資家にとって優れた商品ということになります。





そこで、この記事では、基準価額の推移をもとにこれまでの運用状況を比較しています。
最終的な損益を分析することで、見えないコスト面も含んだファンドの総合的な実力を知ることができます。
2026/09/15 2026年8月末の情報にて新規公開。
2026/10/20 2026年9月末の情報に更新。
インド株式のインデックスファンドには、3種類の対象指数(ベンチマーク)があります。いずれも浮動株調整後の時価総額加重平均型ですが、組み入れる銘柄の数と範囲が異なります。
Nifty50
Nifty50は、インドのナショナル証券取引所(NSE)に上場する企業から選ばれた50社で構成される株価指数です。構成銘柄は半年ごとに見直されます。
組み入れられる割合が大きい上位5社は次のとおりです(2026年9月末時点)。
| 銘柄 | 構成比 |
| HDFCバンク | 10.38% |
| ICICIバンク | 9.05% |
| リライアンス・インダストリーズ | 7.58% |
| バーティ・エアテル | 5.10% |
| ラーセン・アンド・トゥブロ | 4.20% |





上位2社はどちらも銀行で、業種別では金融が3分の1以上を占めています。銀行の存在感が大きい指数であると言えます。
Nifty50に連動するインデックスファンドは以下のとおりです。
なお、信託報酬は税抜、純資産総額と資金流出入の単位は百万円です。ファンドは、①信託報酬率が安い、②運用期間が長い(設定日が古い)順に並べています。また、緑色の欄は「前月末までの◯年間の総リターン」を示し、黄色の欄は過去5年における1年ごとのリターンを示しています。
| 名称 | 信託 報酬 |
実質 コスト |
純資産 総額 |
前月までの長期リターン | 過去5年における1年ごとのリターン | 過去1年の 資金流入 (概算) |
総経 費率 |
決算日 | 設定日 | 備考 | ||||||||
| 過去 1年 |
過去 3年 |
過去 5年 |
過去 10年 |
過去 15年 |
過去 1年 |
1~2 年前 |
2~3 年前 |
3~4 年前 |
4~5 年前 |
|||||||||
| (アムンディ・インデックス シリーズ)インド株 |
0.25500% | 1.601% | 2,184 | -9.45% | – | – | – | – | -9.45% | -7.62% | – | – | – | 14 | 1.50% | 2026/05/15 | 2024/06/28 | |
| たわらノーロード インド株式Nifty50 |
0.25500% | 0.863% | 1,957 | -9.90% | – | – | – | – | -9.90% | – | – | – | – | 1,224 | 0.41% | 2025/10/14 | 2024/12/11 | 実質コストは1年あたりに換算後 |
| auAM Nifty50 インド株ファンド |
0.27000% | 0.927% | 6,787 | -9.60% | 2.03% | – | – | – | -9.60% | -8.64% | 23.54% | – | – | -839 | 0.31% | 2025/08/28 | 2023/08/29 | |
| SMTAM インド株式 インデックス・オープン |
0.28000% | 0.630% | 6,650 | -9.63% | – | – | – | – | -9.63% | -6.94% | – | – | – | -482 | 0.50% | 2025/12/10 | 2023/12/15 | |
| 楽天・インド株Nifty50 インデックス・ファンド |
0.28000% | 0.769% | 36,768 | -9.65% | – | – | – | – | -9.65% | -7.36% | – | – | – | 8,179 | 0.42% | 2026/02/16 | 2024/04/05 | |
| eMAXIS インド株式インデックス |
0.40000% | 0.841% | 23,336 | -9.59% | – | – | – | – | -9.59% | -8.55% | – | – | – | 587 | 0.45% | 2026/03/05 | 2024/02/22 | |
| iFreeNEXT インド株インデックス |
0.43000% | 0.693% | 123,266 | -9.62% | 5.65% | – | – | – | -9.62% | -7.08% | 25.81% | – | – | -8,570 | 0.50% | 2026/03/12 | 2023/03/13 | |
| インデックスファンド Nifty50(インド株式) |
0.80500% | 1.650% | 1,038 | -10.49% | – | – | – | – | -10.49% | – | – | – | – | 845 | 1.17% | 2025/09/26 | 2024/10/07 | 実質コストは1年あたりに換算後 |
| インド株 インデックス |
0.89000% | 1.205% | 5,345 | -10.09% | – | – | – | – | -10.09% | -7.55% | – | – | – | 8 | 1.01% | 2026/03/12 | 2024/03/01 | |
直近1年間のリターンでは「(アムンディ・インデックスシリーズ)インド株」がトップで、2026年9月の更新以来、「iFreeNEXT インド株インデックス」と1回ずつトップを分け合っています。過去3年のリターンを比べられるのは2本だけで、こちらは「iFreeNEXT インド株インデックス」が上回っています。





信託報酬の順位とリターンの順位は一致していません。
インドは現地での規制の影響を受けやすい市場であると言われており、表示されている信託報酬や公開されている実質コストだけでは判断できません。ファンド間におけるリターンのばらつきが大きく、「信託報酬が低いからリターンが良い」と単純に言い切れないのも特徴です。
「楽天・インド株Nifty50インデックス・ファンド」以外には目立った資金流入がなく、資金流出傾向にあるファンドも多いと推定されます。
BSE SENSEX
BSE SENSEXは、ボンベイ証券取引所(BSE)に上場する代表的な30銘柄で構成される指数です。1986年1月から算出されており、構成銘柄はBSE 100の中から半年ごとに選び直されます。
銘柄数が少ないぶん、1社あたりのウエイトは大きくなります。上位10社の合計は6割を超え、業種別では金融が約4割を占めます(2026年9月末時点)。
この指数に連動するインデックスファンドは1本です。
| 名称 | 信託 報酬 |
実質 コスト |
純資産 総額 |
前月までの長期リターン | 過去5年における1年ごとのリターン | 過去1年の 資金流入 (概算) |
総経 費率 |
決算日 | 設定日 | 備考 | ||||||||
| 過去 1年 |
過去 3年 |
過去 5年 |
過去 10年 |
過去 15年 |
過去 1年 |
1~2 年前 |
2~3 年前 |
3~4 年前 |
4~5 年前 |
|||||||||
| SBI・iシェアーズ・インド株式 インデックス・ファンド |
0.30800% | 0.346% | 71,932 | -9.61% | -0.38% | – | – | – | -9.61% | -6.56% | 17.94% | – | – | 2,911 | 0.34% | 2025/09/18 | 2023/09/22 | 信託報酬・実質コストには原資産の経費率として0.25%を加算 |
直近1年のリターンはNifty50連動ファンドと大差ない程度となりました。一方、過去3年では、同じ期間の実績があるNifty50連動の2本を下回っています。
FTSE India 30/18 Capped Index
FTSE India 30/18 Capped Indexは、英国FTSE Russell社が提供する指数で、世界の投資可能な株式をカバーするFTSE Global Equity Index Series(GEIS)のインド部分にあたります。大型株だけでなく中型株も含み、構成銘柄は約270銘柄です(2026年9月末時点)。
首位はHDFCバンクで、上位の顔ぶれはNifty50とほぼ同じです。ただし1社あたりのウエイトは小さく、上位10社の合計は3割弱にとどまります。
この指数に連動するインデックスファンドは1本です。
| 名称 | 信託 報酬 |
実質 コスト |
純資産 総額 |
前月までの長期リターン | 過去5年における1年ごとのリターン | 過去1年の 資金流入 (概算) |
総経 費率 |
決算日 | 設定日 | 備考 | ||||||||
| 過去 1年 |
過去 3年 |
過去 5年 |
過去 10年 |
過去 15年 |
過去 1年 |
1~2 年前 |
2~3 年前 |
3~4 年前 |
4~5 年前 |
|||||||||
| SBI-フランクリン・テンプルトン・ インド株式インデックス・ファンド |
0.24800% | 0.329% | 5,247 | -4.68% | – | – | – | – | -4.68% | – | – | – | – | 1,508 | 0.33% | 2025/10/21 | 2024/10/22 | 信託報酬・実質コストには原資産の経費率として0.19%を加算 |
直近1年のリターンは、Nifty50やBSE SENSEXに連動するファンドを大きく上回りました。
名称の「30/18」は組入比率の上限で、最大の1社が30%、それ以外は18%です。ただ実際にはどの銘柄もこの上限には及ばず、中型株まで広く組み入れられています。
インド株式インデックスファンドを選ぶならどれ?
インド株式の代表的指数はNifty50です。これは大型株に絞った指数であり、BSE SENSEXも30銘柄にとどまります。分散性は約270銘柄のFTSE India 30/18 Capped Indexが高いものの、それだけが選択の決め手になることはありません。
現時点では、インド株式インデックスファンドは運用成績や純資産総額、資金流入の規模、コスト面などから、安心して長期保有できる商品を選ぶことは難しいと言えます。





あえて1つを挙げるなら、「楽天・インド株Nifty50インデックス・ファンド」が比較的優位にあるのではないでしょうか。
そもそも、インドだけに絞って投資する必要があるのかは考えておきたいところです。たとえば全世界株式のインデックスファンドを1本持っていれば、インドの企業も自然に組み入れられてきます。
人口増加や経済発展などといったインド株式に長期的な期待を持たせる背景もありますが、それはインド株式に投資すれば成功することを保証しているわけではありません。現時点では、インド株式はリスクの大きい新興国株式の1つです。
魅力的なストーリーを追うだけでなく、資産全体を見渡してのリスク管理の視点から配分を考えることも忘れないようにしましょう。
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