【2023年12月】新興国株式インデックスファンドのリターン比較とおすすめ【リターン・信託報酬・実質コスト・純資産総額の一覧】

230102 新興国株式インデックスファンド比較 投資信託徹底比較
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この記事はつみたてNISA対象の商品のリターンを比較するシリーズの「新興国株式」編です。

インデックスファンドのリターンは、「配当込み指数の動き」と「運用のコスト・誤差」によって決まります。同種のインデックスファンドであれば指数の動きは同じですので、運用のコストや誤差がなるべく小さいファンドが投資家にとって優れた商品ということになります。

そこで、この記事では、基準価額の推移をもとにこれまでの運用状況を比較しています。

最終的な損益を分析することで、見えないコスト面も含んだファンドの総合的な実力を知ることができます。

◆最近の更新
2023/12/01 2023年11月末の情報に更新。
2023/11/03 2023年10月末の情報に更新。
2023/10/01 2023年9月末の情報に更新。
2023/09/04 2023年8月末の情報に更新。
2023/08/07 2023年7月末の情報に更新。
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新興国株式インデックスファンドの対象指数は3種類

つみたてNISA対象の新興国株式インデックスファンドには、3種類の対象指数(ベンチマーク)があります。2種は時価総額加重平均型の株価指数ですが、1種は時価総額以外の要素も含めて組み入れられるスマートベータ指数です。

MSCI Emerging Market

MSCI Emerging Market指数は、米国MSCI社が算出する時価総額加重平均型の株式指数です。24か国の約1,400銘柄から構成されています。

大型株・中型株を中心に、対象国の時価総額の約85%をカバーしています(2022年11月時点)。組み入れられる割合が大きいトップ5か国は次の通りです。

国 構成比
中国 30.40%
インド 14.85%
台湾 14.41%
韓国 11.95%
ブラジル 5.36%

インドが順位を上げており、中国に次ぐ2番目の規模になっています。

MSCI Emerging Market指数に連動するインデックスファンドは以下のとおりです。

なお、信託報酬は税抜、純資産総額の単位は百万円。ファンドは、①信託報酬率が安い、②運用期間が長い(設定日が古い)順に並べています。また、緑色の欄は「前月末までの◯年間の総リターン」を示し、黄色の欄は過去5年における1年ごとのリターンを示しています。

名称 信託
報酬
実質
コスト
純資産
総額
前月までの長期リターン 過去5年における1年ごとのリターン 決算日 設定日 備考
過去
1年
過去
3年
過去
5年
過去
10年
過去
15年
過去
1年
1~2
年前
2~3
年前
3~4
年前
4~5
年前
eMAXIS Slim
新興国株式
0.138% 0.365% 128,989 11.65% 20.58% 41.47% – – 11.65% -2.20% 10.43% 12.82% 3.99% 2023/04/25 2017/07/31 信託報酬は2500億円以上の部分が0.1379%、5000億円以上の部分が0.1378%
たわらノーロード
新興国株式
0.169% 1.069% 19,608 11.09% 18.38% 35.20% – – 11.09% -2.90% 9.74% 10.37% 3.47% 2022/10/12 2016/03/14
<購入・換金手数料なし>
ニッセイ
新興国株式
0.169% 0.555% 3,786 11.80% 20.30% 40.64% – – 11.80% -2.34% 10.19% 13.03% 3.43% 2022/11/21 2017/10/13
はじめてのNISA
新興国株式
0.169% 未決算 21 – – – – – – – – – – 2024/06予定 2023/07/10
My SMT
新興国株式
0.170% 0.419% 947 11.70% 21.03% 41.90% – – 11.70% -2.12% 10.70% 12.63% 4.09% 2022/10/20 2018/01/12
三井住友・DC
新興国株式
0.340% 0.687% 6,160 11.10% 19.05% 38.17% 58.89% – 11.10% -1.96% 9.31% 12.65% 3.03% 2022/11/30 2011/04/18
つみたて
新興国株式
0.340% 0.558% 27,933 11.43% 19.88% 40.17% – – 11.43% -2.39% 10.22% 12.64% 3.80% 2023/06/28 2017/08/16
Smart-i
新興国株式
0.340% 0.773% 5,029 11.09% 19.00% 37.15% – – 11.09% -2.57% 9.95% 11.52% 3.35% 2023/06/28 2017/08/29
SMT
新興国株式
0.600% 0.902% 30,645 11.08% 19.55% 39.34% 65.75% – 11.08% -2.50% 10.38% 12.29% 3.80% 2023/05/10 2008/12/15 実質コストは概算
eMAXIS
新興国株式
0.600% 0.838% 37,274 11.13% 18.96% 38.41% 64.11% – 11.13% -2.65% 9.95% 12.35% 3.56% 2023/01/26 2009/10/28
野村インデックスファンド
新興国株式
0.600% 0.788% 6,647 11.33% 19.65% 39.92% 66.21% – 11.33% -2.26% 9.95% 12.81% 3.66% 2023/09/06 2010/11/26

直近1年間のリターン(緑色の欄の一番左)では、「<購入・換金手数料なし>ニッセイ新興国株式」が最も良い結果でした。2022年1月以来、「My SMT新興国株式」が11回、「eMAXIS Slim新興国株式」と「<購入・換金手数料なし>ニッセイ新興国株式」が5回、「三井住友・DC新興国株式」が3回、「Funds-i新興国株式」が1回トップになりました。

ただし、「三井住友・DC新興国株式」は他ファンドと比較してリターンの上下へのブレが激しく、指数に追随できていないようです。さらに、長期リターンでは大きく劣後しています。

信託報酬は、2023年9月に改定された「eMAXIS Slim新興国株式」が最安です。

「My SMT新興国株式」の運用状況は良好ですが、純資産総額がほとんど増えていない点が心配です。総合的には「eMAXIS Slim新興国株式」を選ぶほうが安心でしょう。

FTSE Emerging Index

FTSE Emerging Indexは、英国FTSE Russell社が提供する株式インデックスで、新興国24か国を対象としています。約2,000銘柄を組み入れ、各国における株式市場の時価総額の90~95%程度をカバーする指数です(2022年11月時点)。

MSCI Emerging Indexとの違いは時価総額のより小さい銘柄も多数組み入れていることです。また、国別では韓国を組み入れていません。FTSEは韓国を先進国の枠組みに入れて算出されています。

組み入れられる割合が大きいトップ5か国は次の通りです。

国 構成比
中国 33.14%
インド 17.98%
台湾 15.84%
ブラジル 6.34%
サウジアラビア 4.82%

FTSE Russell社の指数では韓国は先進国の取り扱いになっており、そこがMSCI Emergingと異なりますが、その他は似たような構成比です。

名称 信託
報酬
実質
コスト
純資産
総額
前月までの長期リターン 過去5年における1年ごとのリターン 決算日 設定日 備考
過去
1年
過去
3年
過去
5年
過去
10年
過去
15年
過去
1年
1~2
年前
2~3
年前
3~4
年前
4~5
年前
SBI・新興国株式
(雪だるま)
0.190% 0.213% 23,744 10.56% 23.51% 44.60% – – 10.56% 1.42% 10.14% 10.71% 5.75% 2022/11/14 2017/12/6 実質コストに原資産経費率約0.13%(年率)を含む

この1本しかないため比較ができませんが、MSCI Emergingと比較して近年のリターンは良好です。

FTSE RAFI Emerging Index

FTSE RAFI Emerging Indexは、英国FTSE Russell社が提供する株式インデックスで、時価総額以外の要素も勘案して組成されるスマートベータ指数です。新興国のうち、12か国の約400銘柄を組み入れています(2022年11月時点)。

名称は似ていますが、FTSE Emergingとはかなり構成が異なります。

名称 信託
報酬
実質
コスト
純資産
総額
前月までの長期リターン 過去5年における1年ごとのリターン 決算日 設定日 備考
過去
1年
過去
3年
過去
5年
過去
10年
過去
15年
過去
1年
1~2
年前
2~3
年前
3~4
年前
4~5
年前
iFree
新興国株式
0.340% 0.683% 13,101 14.60% 47.11% 42.31% – – 14.60% 6.59% 20.44% -5.06% 1.89% 2023/07/05 2016/9/8

FTSE Emerging Indexとは組成がかなり異なるため、運用成績も年によって大きく異なります。

将来的にどちらが良くなるかはわからないものの、時価総額加重平均型から離れれば離れるほど、株価の変動に伴う売買が増えていきます。それにはコストがかかるため、長期的にはその影響が出てくるかもしれません。

「eMAXIS Slim新興国株式」が総合的にはおすすめ

MSCIの指数に連動するインデックスファンドのなかでは、「eMAXIS Slim新興国株式」が総合的にはおすすめです。新興国株式は運用手法によって差が出てくるのか、信託報酬が低くてもリターンが良くなかったり、実質コストが異常に高いファンドもあります。

そのため、コストだけでなく運用状況に着目して選んでいく必要もあります。

なお、MSCIは韓国を新興国に分類し、FTSE Russellは先進国に分類しています。そのため、先進国株式と新興国株式を両方買う場合は、指数の算出会社をそろえないと韓国が重複したり抜け落ちたりしてしまいます。つまり、先進国株式としてFTSEの指数に連動する「SBI・先進国株式(雪だるま)」を買っている場合は、新興国株式は「SBI・新興国株式(雪だるま)」を選ぶほうがバランスは良くなります。

スマートベータのFTSE RAFI Emergingは他の指数と値動きが異なっておもしろいところもありますが、それがリターンにつながるかは別問題です。信託報酬や売買コストを重視するなら、ほかのファンドを選んだほうが無難です。

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