【2023年12月】先進国株式インデックスファンドのリターン比較とおすすめ【リターン・信託報酬・実質コスト・純資産総額の一覧】

230102 先進国株式インデックスファンド比較 証券会社・運用会社
この記事は約14分で読めます。
この記事は2023年版です。最新版は以下のページからどうぞ。
【2024年4月】最新ファンド比較記事一覧
当ブログではNISAつみたて投資枠対象のインデックスファンドとアクティブファンドのリターン・信託報酬・実質コスト・純資産総額などを一挙に比較しています。 最新情報を毎月更新。 「本...

この記事はつみたてNISA対象の商品のリターンを比較する以下のシリーズの「先進国株式」編です。

インデックスファンドのリターンは、「配当込み指数の動き」と「運用のコスト・誤差」によって決まります。同種のインデックスファンドであれば指数の動きは同じですので、運用のコストや誤差がなるべく小さいファンドが投資家にとって優れた商品ということになります。

そこで、この記事では、基準価額の推移をもとにこれまでの運用状況を比較しています。

最終的な損益を分析することで、見えないコスト面も含んだファンドの総合的な実力を知ることができます。

◆最近の更新
2023/12/01 2023年11月末の情報に更新。
2023/11/03 2023年10月末の情報に更新。
2023/10/01 2023年9月末の情報に更新。
2023/09/05 2023年8月末の情報に更新。
2023/08/07 2023年7月末の情報に更新。
スポンサーリンク

先進国株式インデックスファンドの対象指数は2種類

の先進国株式インデックスファンドには2種類の対象指数(ベンチマーク)があります。そのうちMSCIの指数には為替ヘッジ付きのファンドもあるので、実質的にベンチマークには3つの選択肢があります。

MSCI-kokusai(MSCIコクサイ)

MSCI-kokusai(MSCIコクサイ)指数は米国MSCI社が算出する時価総額加重平均型の株式指数です。日本を含まない先進国22か国の約1,300銘柄から構成されています。大型株・中型株を中心に、対象国の時価総額の約85%をカバーしています。

国別では米国が70%以上を占めています。以降は英国・カナダ・フランスなどが続きますが、いずれも5%未満です。「先進国株式」という名称からは先進国全体へ広く分散投資するイメージですが、4分の3くらいは米国株です。

指数を構成するトップ5社は次の通りです(2022年11月時点)。

銘柄 構成比
アップル 4.88
マイクロソフト 3.69
アマゾン・ドット・コム 1.80
アルファベット(A株) 1.24
アルファベット(C株) 1.16

この5社で指数の約12%(約8分の1)を占めています。多くの銘柄に投資するものの、米国のトップ企業の動向にかなりの影響を受けることになりますね。

このMSCIコクサイ指数に連動するインデックスファンドは以下の通りです。

なお、信託報酬は税抜、純資産総額の単位は百万円。ファンドは、①信託報酬率が安い、②運用期間が長い(設定日が古い)順に並べています。また、緑色の欄は「前月末までの◯年間の総リターン」を示し、黄色の欄は過去5年における1年ごとのリターンを示しています。

名称 信託
報酬
実質
コスト
純資産
総額
前月までの長期リターン 過去5年における1年ごとのリターン 決算日 設定日 備考
過去
1年
過去
3年
過去
5年
過去
10年
過去
15年
過去
1年
1~2
年前
2~3
年前
3~4
年前
4~5
年前
野村スリーゼロ
先進国株式投信
0.0000% 0.013% 13,827 22.27% 75.70% 22.27% 4.92% 36.96% 2022/12/20 2020/03/16 信託報酬は2030年12月31日まで0%,その後は0.10%以内
eMAXIS Slim
先進国株式
0.0898% 0.140% 572,461 22.18% 75.22% 114.35% 22.18% 4.88% 36.74% 9.15% 12.08% 2023/04/25 2017/02/27 信託報酬は5000億円以上の部分が0.0893%、1兆円以上の部分が0.0887%
<購入・換金手数料なし>
ニッセイ
外国株式
0.0899% 0.137% 590,904 22.19% 74.96% 113.98% 22.19% 4.75% 36.68% 9.17% 12.03% 2022/11/21 2013/12/10
たわらノーロード
先進国株式
0.0899% 0.161% 414,458 22.19% 75.07% 113.91% 22.19% 4.78% 36.75% 9.13% 11.96% 2022/10/12 2015/12/18
My SMT
グローバル株式
0.0930% 0.142% 6,934 22.21% 74.88% 113.33% 22.21% 4.79% 36.56% 8.97% 11.95% 2022/10/20 2017/11/24
SMBC・DCインデックス
MSCIコクサイ
0.0930% 0.157% 7,869 22.02% 74.01% 22.02% 4.67% 36.24% 2022/11/30 2020/07/22
iFree
外国株式
0.1900% 0.241% 40,464 22.01% 74.68% 113.14% 22.01% 4.80% 36.62% 8.99% 11.96% 2022/11/30 2016/09/08
東京海上
外国株式
0.2000% 0.287% 57,835 22.07% 75.37% 113.94% 226.66% 22.07% 5.00% 36.83% 8.85% 12.08% 2023/04/17 2010/04/28
つみたて
先進国株式
0.2000% 0.258% 172,986 22.03% 74.60% 113.09% 22.03% 4.75% 36.59% 9.01% 11.96% 2023/06/26 2017/08/16
Smart-i
先進国株式
0.2000% 0.281% 48,620 21.95% 74.62% 112.62% 21.95% 4.67% 36.81% 8.94% 11.76% 2023/06/26 2017/08/29
NZAM・ベータ
先進国株式
0.2000% 未決算 3,828 2024/03予定 2023/03/28
SMT
グローバル株式
0.5000% 0.580% 187,891 2023/05/10 2009/10/19
三井住友DS
外国株式指数ファンド
0.5500% 0.606% 7,713 21.72% 73.30% 110.67% 221.11% 21.72% 4.45% 36.30% 8.83% 11.70% 2022/11/30 2010/04/28
野村インデックスファンド
外国株式
0.5500% 0.617% 51,388 21.53% 72.54% 109.10% 216.55% 21.53% 4.29% 36.12% 8.67% 11.52% 2023/09/06 2010/11/26
eMAXIS
先進国株式
0.6000% 0.696% 82,005 21.50% 72.27% 108.39% 214.45% 21.50% 4.30% 35.95% 8.52% 11.47% 2023/01/26 2009/10/28

直近1年間のリターン(緑色の欄の一番左)は、「野村スリーゼロ先進国株式投信」がトップでした2022年1月以来、「野村スリーゼロ先進国株式投信」が15回、「東京海上・外国株式」が11回トップを獲得しています。

「野村スリーゼロ先進国株式投信」は信託報酬がゼロのインデックスファンドであり最安であることから、設定以来、1年リターンの1~2位に入ってきています。ただ、このファンドの信託報酬がゼロなのは2030年まででの期間限定です。

つみたてNISAの枠内では先進国株式しか買わないのであれば、これを選ぶのもいいですね。

一方の「東京海上・外国株式」は好成績の期間もありますが、信託報酬が0.200%であり、0.1%を切る他ファンドを出し抜いている理由はよくわかりません。現在は信託報酬相応のリターン水準なので、おそらくどこかのタイミングで上方乖離した影響だと思われます。

また、2023年3月には「たわらノーロード先進国株式」「eMAXIS Slim先進国株式」が相次いで信託報酬の引き下げを発表し、2023年5月には「<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式」も同水準に信託報酬を引き下げると発表しました。「野村スリーゼロ先進国株式投信」を除けば、信託報酬が安いファンドはこの3つです。

リターンや純資産総額などを見る限り、安心感が高いのは「たわらノーロード先進国株式」「eMAXIS Slim先進国株式」「<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式」あたりだと思います。

MSCIコクサイ(為替ヘッジあり)

続いて、MSCIコクサイの為替ヘッジありの投資信託を比較します。

海外資産から得られる損益は、資産そのもののリターンに為替の変動を合わせたものです。為替ヘッジ付きの投資信託は、このうち為替の変動の影響を取り除くように設計されています。ファンド名の後ろにつけた「(H)」は為替ヘッジありのファンドであることを意味しています。

名称 信託
報酬
実質
コスト
純資産
総額
前月までの長期リターン 過去5年における1年ごとのリターン 決算日 設定日 備考
過去
1年
過去
3年
過去
5年
過去
10年
過去
15年
過去
1年
1~2
年前
2~3
年前
3~4
年前
4~5
年前
iFree
外国株式(H)
0.190% 0.251% 8,401 8.22% 15.88% 49.10% 8.22% -14.79% 25.66% 12.00% 14.88% 2022/11/30 2017/08/31
たわらノーロード
先進国株式(H)
0.200% 0.274% 21,770 8.20% 16.23% 49.74% 8.20% -14.62% 25.82% 11.86% 15.16% 2022/10/12 2016/10/03
つみたて
先進国株式(H)
0.200% 0.334% 1,716 8.16% 15.75% 48.21% 8.16% -14.82% 25.64% 11.62% 14.71% 2023/06/26 2017/08/16
野村インデックスファンド
外国株式(H)
0.550% 0.628% 8,060 7.82% 14.73% 46.66% 107.57% 7.82% -15.03% 25.23% 11.58% 14.55% 2023/09/06 2013/05/07

直近1年間のリターン(緑色の欄の一番左)は、「iFree外国株式(為替ヘッジあり)」でした。2022年1月以来、「たわらノーロード先進国株式(為替ヘッジあり)」が22回、「iFree外国株式(為替ヘッジあり)」が2回トップを取っています。

信託報酬や運用コストでは「iFree先進国株式(為替ヘッジあり)」が最も安いのですが、1年リターンでは「たわらノーロード先進国株式(為替ヘッジあり)」が上回る場合が多いです。

過去5年における1年ごとのリターン(黄色の欄)を見ても「たわらノーロード先進国株式(為替ヘッジあり)」を選ぶほうがよさそうです。

なお、為替ヘッジのあり・なしの商品数や純資産総額を比べると大きな差があります。つまり、ほとんどの人は為替ヘッジなしのほうを選んでいるということです。

為替ヘッジにはその分のコストがかかってくるうえに、長期的には価格変動に占める為替の割合は株式の値動きよりも小さいとされているため、株式への長期投資を考えている場合は為替ヘッジなしのファンドでよいと私は考えています。

FTSE Developed All Cap Index

FTSE Developed All Cap Indexは、英国FTSE Russell社が提供する指数で、日本を含む先進国25か国を対象としています。約5,800銘柄を組み入れ、各国における株式市場の時価総額の90~95%程度をカバーする指数です。

MSCIコクサイ指数との違いは、日本・韓国を含むことと、時価総額がより小さい銘柄も多数組み入れていることです。

国別では米国が66.95%を占めています。日本と韓国を含むため、米国の割合はMSCIコクサイ指数よりは低いですが、大半は米国となっています。

指数を構成するトップ5社は次の通りです(2022年11月時点)。

銘柄 構成比
アップル 3.81
マイクロソフト 3.22%
アマゾン・ドット・コム 1.45
アルファベット(A株) 1.02
アルファベット(C株) 0.92

この5社で指数の10%を超える程度です。より小型の銘柄も含むため上位5社の占める割合はMSCIコクサイ指数よりも少ないです。

名称 信託
報酬
実質
コスト
純資産
総額
前月までの長期リターン 過去5年における1年ごとのリターン 決算日 設定日 備考
過去
1年
過去
3年
過去
5年
過去
10年
過去
15年
過去
1年
1~2
年前
2~3
年前
3~4
年前
4~5
年前
PayPay投資信託インデックス
先進国株式
0.0854% 未決算 62 2024/07予定 2023/06/28 実質コストに原資産経費率約0.0334%含む。
SBI・先進国株式
(雪だるま)
0.0960% 0.126% 18,796 20.52% 66.24% 98.53% 20.52% 4.25% 32.31% 8.38% 10.19% 2022/11/14 2018/01/12 実質コストに原資産経費率約0.0345%含む。

2023年6月に「PayPay投資信託インデックス先進国株式」が新規設定されて比較ができるようになりました。1年程度の運用期間を経たところで比較したいと思います。

日本株・韓国株で合計約8%を占めるため、この動向がリターンにも影響します。

低コストのファンドの中から合ったものを

先進国株式インデックスファンドの長期成績を見てみると、信託報酬が0.5%を超えるファンドは、0.1%を切るファンドと比較して大きく劣後していることがわかります。

したがってなるべく信託報酬が安いファンドを選択するのが良く、長期に保有するのであれば、信託報酬が0.1%を切る「たわらノーロード先進国株式」「eMAXIS Slim先進国株式」「<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式」が有力ではないかと考えています。

ただし、つみたてNISA口座で先進国株式しか購入しないのであれば、信託報酬がゼロの「野村スリーゼロ先進国株式投信」を検討してもよいでしょう。2031年以降の信託報酬にもよりますが、期間を通してかなり低コストでの運用ができそうです。また、信託報酬は0.200%と最安圏ではない「東京海上・外国株式」も良好な成績であり、この成績が続くようなら、このファンドを選ぶのが合理的と言えそうです。

信託報酬が最低水準のファンドはネット証券以外での取り扱いが少ない場合があります。ネット証券以外を使っている場合は、取り扱い販売会社が多い「たわらノーロード先進国株式」「iFree先進国株式」「つみたて先進国株式」の有無を確認すると良いと思います。

なお、日本株を含めた先進国全体に1本のインデックスファンドで投資をするには、FTSE Developed All Cap指数に連動する「SBI・先進国株式(雪だるま)」か「PayPay投資信託インデックス先進国株式」ですが、運用実績を考えると現状では「SBI・先進国株式(雪だるま)」が妥当かと思います。

日本株のインデックスファンドには、MSCIの指数に連動するものがないので、MSCIの算出する「日本を含む先進国」指数に投資することは困難という状況になっています。

◆全世界株式や米国株式など、その他の指数に連動するファンドの比較はこちらから!

【2024年4月】最新ファンド比較記事一覧
当ブログではNISAつみたて投資枠対象のインデックスファンドとアクティブファンドのリターン・信託報酬・実質コスト・純資産総額などを一挙に比較しています。 最新情報を毎月更新。 「本...

コメント