11月8日、楽天投信投資顧問が「楽天・オールカントリー株式インデックス・ファンド」と「楽天・S&P500インデックス・ファンド」の信託報酬を引き下げると発表しました(プレスリリース)。
他社の同種ファンドより低コストとなる信託報酬引き下げです!
この2本は10月27日に運用が始まったばかりのファンド。わずか10日ほどでいきなり信託報酬引き下げのニュースが出てきました!
わずかながら他社ファンドを下回る単独最安の信託報酬
改定前後の信託報酬を比較しました(数値はいずれも税抜)。
ファンド名 | 変更前の 信託報酬 |
変更後の 信託報酬 |
引き下げ幅 |
楽天・オールカントリー株式インデックス・ファンド | 0.0525% | 0.0510% | 0.0015% |
楽天・S&P500インデックス・ファンド | 0.0852% | 0.0700% | 0.0148% |
この2つは楽天投信投資顧問の「楽天+(プラス)」シリーズのファンドで、設定時のプレスリリースでは「他社類似ファンドの運用コストに注意を払い、信託報酬については機動的に引き下げを行うことによって業界最低水準を目指してまいります」という言葉が入っていました。
三菱UFJアセットマネジメントの「eMAXIS Slim」と似たコンセプトですが、自発的には信託報酬を引き下げない「eMAXIS Slim」に対して、こちらは業界最安を自ら更新するという点で差を見せてきましたね。
これにより、MSCI ACWI(日本を含む)に連動する全世界株式インデックスファンドの信託報酬ランキングは次のようになります。
ファンド名 | 信託報酬率(税抜) |
楽天 オールカントリー株式 |
0.0510% |
eMAXIS Slim 全世界株式 (オール・カントリー) |
0.0524% |
Tracers MSCI オール・カントリー |
0.0525% |
はじめてのNISA・全世界株式 (オール・カントリー) |
0.0525% |
S&P500に連動する米国株式インデックスファンドの信託報酬はこちらです。
ファンド名 | 信託報酬率(税抜) |
楽天 S&P500 |
0.0700% |
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) |
0.0843% |
たわらノーロード S&P500 |
0.0852% |
はじめてのNISA 米国株式(S&P500) |
0.0852% |
eMAXIS Slimシリーズは純資産総額が増えるにしたがって信託報酬を引き下げる体系ですが、これを勘案しても楽天+シリーズの2本が業界最安になります。
なお、引き下げられたのは委託会社(運用会社)と販売会社の信託報酬でした。
設定直後の引き下げは驚き
今回の信託報酬引き下げはあまりに運用開始の直後ということもあり少し驚きました。記事にはしていませんが、この間には楽天証券での購入で販売会社分の信託報酬をポイント還元するといったニュースも出ています。
たびたびニュースに取り上げてもらうためにこうしたのかな?と思わせるくらいの感じですね。
まだ設定直後で運用自体の評価は難しいですが、信託報酬を積極的に引き下げる姿勢は歓迎です! 今後の運用が楽しみですね。
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