ついに「eMAXIS Slim先進国株式」が純資産総額で「<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式」を抜き去る

240228 ついに「eMAXIS Slim先進国株式」が純資産総額で「<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式」を抜き去る 証券会社・運用会社
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2024年2月20日、三菱UFJアセットマネジメントが運用する「eMAXIS Slim先進国株式インデックス」の純資産総額が6,534.01億円となりました。長らく先進国株式インデックスファンドでトップだった「<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド」(6,533.66億円)をついに超えました。

eMAXIS Slimシリーズの勢いは本当にすごいです。先進国株式でも王者交代の時がきましたね。

逆転して数日後のツイートですが↓

 

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eMAXIS Slimが最近は躍進

両ファンドと、後述する競合ファンドの「たわらノーロード先進国株式」、eMAXIS Slim先進国株式とマザーファンドを共有する三菱UFJアセットマネジメントの「つみたて先進国株式」の純資産総額の推移をまとめてみました。

先進国株式インデックスファンドの純資産総額の推移

特定のファンドに資金が集中しているのではなく、どのファンドも純資産総額が伸びていますね。

実は先進国株式で資金流入トップは「たわらノーロード」

さらなるデータとして、この4種のファンドの最近の資金流入量を見てみましょう(図はウエルスアドバイザーより)。

◆<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式

<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式の資金流出入

◆eMAXIS Slim先進国株式

eMAXIS Slim先進国株式の資金流出入

◆たわらノーロード先進国株式

たわらノーロード先進国株式の資金流出入

◆つみたて先進国株式

つみたて先進国株式の資金流出入

縦軸が異なるので見方に注意が必要ですが・・・

  • ニッセイ外国株式は3か月連続で資金流出
  • eMAXIS Slim先進国株式は資金流入がほぼ横ばい
  • たわらノーロード先進国株式は資金流入が増加し現在トップ
  • つみたて先進国株式は資金流入が拡大

実は最近最も買われているのは、純資産総額でトップになったeMAXIS Slim先進国株式ではなく、たわらノーロード先進国株式なのです。つみたて先進国株式も資金流入でeMAXIS Slim先進国株式を超える日が来てもおかしくありません。

対して純資産総額でトップだったニッセイ外国株式は3か月連続の資金流出、eMAXIS Slim先進国株式も流入金額は伸びなくなりました。

たわらはネット証券以外で売れてそう

人気ファンドで明暗が分かれた理由には新NISAの動向と、ファンドを取り扱う販売会社にありそうです。

ニッセイ外国株式が資金流出になっているのは、新NISAの開始に伴ってファンドを売却した人が多かったからだと思われます。新NISAでは資金流入の大半が「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」と「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」でした(ウエルスアドバイザーより)。

2024年1月の投信資金流入量

2024年1月の資金流入のトップ10に先進国株式は入っておらず、「全世界株式か米国株式か」の2択になっています。ただ、それでもeMAXIS Slim先進国株式は資金流入が続いているので、単純にそれだけが理由とは思えません。

勢いがあった頃は、個人投資家の前で「誰も取り残さない」とニッセイの役員が宣言して支持を集めていたニッセイ外国株式も、役員体制が変わり、逆に取り残されるようになってきてしまいましたね……。

商品そのものの魅力は高いのですが、ニッセイは企業のトップ層が変わることで訴求力がだいぶ落ちてしまいました。インデックスファンドは運用そのものは受動的ですが、ファンドに対する力の入れ方や考えが投資家に伝わらなければ激しい競争には勝てません。

一方で、たわらノーロード先進国株式が躍進しているのは、ネット証券以外の販路が広いことにありそうです。販売会社を見てみると、全国の中小証券・地銀・信金が名を連ねていて、これはeMAXIS Slim先進国株式やニッセイ外国株式とは異なります。

SNSをやっていて、ネット証券で取引している人には見えない世界ですが、地域の金融機関で投資信託を買う人も増えているはずです。そういうところでも0.1%を切る超低コスト商品を買うことができ、実際に資金流入があることは投資の裾野の広がりという点でも素晴らしいことではないでしょうか。

同様に中小証券・地銀を中心に取り扱われているつみたて先進国株式も堅調なのですね。

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