2026年1月13日、ニッセイアセットマネジメントの「ニッセイ外国株式インデックスファンド<購入・換金手数料なし>」が純資産総額1兆円を突破しました。

おめでとうございます!
純資産総額5000億円を突破したのが2023年6月のことですので、約2年7か月で純資産総額が2倍に伸びました。


ただし、当時はこのファンドが先進国株式インデックスファンドで純資産総額が最も大きかったのですが、この間に「eMAXIS Slim先進国株式インデックス(除く日本)」と「たわらノーロード先進国株式」に抜かれ、先進国株式インデックスファンドでは純資産総額は3位にまで順位を落としています。


設定から12年1か月で1兆円に到達
2013年12月13日の設定日以来の基準価額と純資産総額の推移はこちらです(図はニッセイアセットマネジメントより)
設定から純資産総額が増え続け、12年1か月で純資産総額1兆円に到達しました。
このファンドといえば、設定以来、特に2019年頃までは当時のインデックス投資家からは最も大きな支持を得ていたファンドでした。





今となっては低いグラフに見えますが、例えば私がインデックス投資を始めた2017年の年末時点の純資産総額は約750億円。これは低コストインデックスファンドでトップの純資産総額だったのですよ。
それから8年と2か月で、資金流入と基準価額の上昇によって純資産総額は約14倍となりました。
ただ一方で、その人気はすっかり後発の全世界株式や米国株式インデックスファンドの後塵を拝してしまい、純資産総額では10倍の差をつけられてしまいました。それだけでなく、前述のように同じ指数に連動する「eMAXIS Slim先進国株式インデックス(除く日本)」と「たわらノーロード先進国株式」にも抜かれてしまったという状況です。







それでもインデックスファンドでは第8位、純資産総額1兆円を達成したこのファンドの実績は非常に大きなものです。
優秀なファンドであることは変わりないものの……
2018年の旧つみたてNISAの開始以来、そして2024年からの現行NISAの環境では、インデックスファンドといえば「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」という時代です。





しかし、それ以前には確かに「ニッセイ外国株式インデックスファンド<購入・換金手数料なし>」(当時の名称は「<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド」)の時代がありました。
各社から次々と新たなインデックスファンドシリーズが設定されていた2010年代にあって、他社よりも低コストで登場して投資家の支持を得ただけでなく、純資産総額の拡大に伴って信託報酬を引き下げていき、それがさらに投資家の熱烈な支持を得るという好循環ができていたのです。
2017年より前の雰囲気はリアルタイムに知りませんが、この実績を評価する意見が2017年以降もとても多かったことを覚えています。同年には現在のインデックスファンドシリーズの代名詞になる「eMAXIS Slim」シリーズが、「業界最低水準の運用コストを将来にわたってめざし続ける」と銘打って登場したこともあり、X(当時の名称はTwitter)ではその後しばらくにわたって支持が二分されていました。
ただ、2018年に「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」が登場すると、米国株人気や1本で全世界株式に分散できる利便性、運用コストに対する姿勢から、「eMAXIS Slim」シリーズが大きく支持を集めます。旧つみたてNISAとの相性の良さに加えて、この年から新たに積立投資を始める層が一気に増えたことも相まって、2020年頃には「ニッセイ外国株式インデックスファンド<購入・換金手数料なし>」の資金流入は他のファンドに後れを取るようになりました。
現在でも当ファンドは資金流入が続き、他にもNASDAQ100などの一部のファンドは一定の支持は得ているものの、現在の勢力図を見ると「<購入・換金手数料なし>」シリーズは大きく後退しています。運用会社も営利企業であり、経営方針次第だといえばそれまでですが、かつては頻繁に行われていた信託報酬の引き下げも積極的には行われなくなってしまいました。





話題に上ることも減ってしまったのは、以前の雰囲気を知っている人にとっては寂しいものですね。
理念も実績も優秀なファンドシリーズであることには変わりありませんが、米国株式や全世界株式の主要指数のファンドが欠落していることが地盤沈下の要因だったのではないでしょうか。また、同種ファンドでもシリーズ全体で低コストを訴求した「eMAXIS Slim先進国株式インデックスファンド(除く日本)」、対面販売にも強みを持つ「たわらノーロード」のような立場を作れなかったのも一因です。
個人的には、後発でもS&P500やMSCI ACWIに連動する商品を「eMAXIS Slim」シリーズにぶつけてくれていたら……、先進国株式インデックスファンドのさらなる低コスト化を続けていてくれたら……、と思わざるを得ないところがあります。



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