金融庁は3か月に1回、一般NISA・つみたてNISA・ジュニアNISA口座の利用状況の調査結果を公表しています。2月24日に2022年12月末時点での利用状況調査(速報値)が出ていました。
また、3月2日には日経電子版にネット証券5社での積立投資の状況も報道されています。
つみたてNISA口座は725万口座に
金融庁の資料によれば、12月末時点でのつみたてNISA口座の数は725万3236口座へと、9月末から約49万口座増加しました。
一般NISA口座の数は約1079万口座で、こちらは約11万口座の増加。ジュニアNISA口座も約93万口座から約97万口座へと約4万口座の増加でした。
最も増えているつみたてNISA口座は20~40代の人が口座を持っている場合が多く、9月末時点で全体の73%を占めていましたので、12月末時点でも7割以上が40代までの資産形成層が利用していると思われます。
毎月の積立投資金額も右肩上がりに増加
日経電子版のニュースでは、ネット証券で投信の積み立てをする人および投資金額が大きく増えていることが報道されていました(図は記事より)。
上図はネット証券5社への聞き取り調査の結果を日経がまとめたものですが、2020年1月にはネット証券での積立投資をしている人は約100万人、月間購入額は約400億円でした。
それが2022年末時点では積立投資をする人は約450万人と約4.5倍に、月間購入額は約2000億円と約5倍に増加しています。
2000億円を450万人で割れば1人当たりの平均月間投資額を算出できますが、これが4万4444円になっています。
複数の証券会社に口座開設している人がいるので人数はこれよりも実際は少なく,投資金額は多い人が平均を引き上げているという面もあると言えますが、それでもつみたてNISAの月間投資額の3万3333円を上回ります。課税口座などでも積極的に積立投資をしている人も多いということでしょう。
2024年からの新しいNISAでは積立投資枠が月間10万円まで拡大されましたが、このような利用状況からみれば増やすのは当然の流れと考えられます。
それにしても、約4年間でネット証券経由での投資金額が5倍になっているとは知りませんでした。
私の周りでもこの数年で始めた人はたくさんいますが、もっと広い範囲でも「投資で資産形成」という選択肢がますます広がっていることを実感するニュースでした。
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