ニッセイアセットマネジメントが運用する「<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド」が運用10周年に到達しました。
設定日は2013年12月10日。以来、「<購入・換金手数料なし>シリーズ」(ニッセイ公式は「なしシリーズ」と呼んでいる)の中核をなすファンドとしてこれまで運用が続けられてきました。
シリーズとしては「<購入・換金手数料なし>ニッセイJリートインデックスファンド」が2013年6月から販売されており、シリーズとしても10周年ということになります。シリーズの第1弾がJリートだったとは、今回初めて知りました。
ニッセイアセットマネジメントも特設ページを用意して、シリーズ10周年を記念するまとめページを作っていました。
シリーズで8000億円の75%は「<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式」が占めています。ということもあり、シリーズの紹介といってもこのファンドを中心とした構成になっていますね。
ファンドに対する保有者の応援の声も載っていますので、ぜひ見てみてください(画像は上記ページから、次2つも)。
SNSで知っている名前もちらほら(笑)。どれも同感で、インデックスファンドの低コスト化を牽引し、そして長く保有してくれる投資家を大切にしてきたファンドの姿勢が感じられます。
変わらない人気と10年連続の資金流入
「<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式」は設定以来、先進国株式の定番のインデックスファンドになっています。
純資産総額はつみたて投資枠対象のインデックスファンドでは約260本のうちの第5位、先進国株式のなかでは第1位の座にあります。「投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year」では上位の常連で、最近は2位が定位置になっていました。
何より支持を得てきたのは、純資産総額が拡大するとともに信託報酬を引き下げてきた歴史的経緯にあります。
長期保有が前提のインデックス投資の場合、信託報酬の安い新設ファンドが出ることよりも、既存のファンドの信託報酬を引き下げてもらうほうが保有者としてはありがたいのです。
実際、先進国株式インデックスファンドを比較すると、低コストの投資信託のなかでは設定日が最も古いのです。
それもあって、全世界株式と米国株式に人気が集まる近年の状況のなかでも、資金流入のペースを増やしながら10年連続で資金流入を達成しています。
ただ、詳しい人なら気づいたと思いますが、これまでニッセイアセットマネジメントは「設定来、◯か月連続資金流入!」と言っていたのですよね。
「10年連続」と年単位に言い回しが変わっているところに違和感を覚えて調べてみたら、なんと2023年11月には初めての資金流出(-4.79億円)を記録していました(画像はウエルスアドバイザー集計の資金流出入のグラフ。0より上に棒グラフがあると資金流入、0より下にあると資金流出を意味します)。
残念ながら、10周年達成の直前で月間での連続資金流入記録は止まることとなりました。
新NISAを前にポートフォリオを組み替える人が多いという影響があるのかもしれませんが、ライバルの「eMAXIS Slim先進国株式」は45億円程度の資金流入、「たわらノーロード先進国株式」は75億円程度の資金流入を記録しています。「<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式」が単独で失速したと言わざるを得ません。
十分な純資産総額を持っているのですぐに問題が出ることはないですが、続くようだと少し心配です。インデックスファンドは規模が重要なので。
私の資産運用でも中核のファンド
私も社会人2年目だった2017年11月にインデックス投資を本格的に始めましたが、そのスタートから6年以上、毎月積み立てを続けてきたファンドの1つがこの「<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式」でした。
せっかくなので保有額を計算してみたのですが、12月17日時点では866万円を保有しています。これは保有ファンドのなかで1番多いです。
ファンドの純資産総額は百万円の桁まで表示されますから、純資産総額5905.56億円のうち、約0.09億円分は私の判断次第でこの数字がかわる……と考えると、ちょっと不思議な気分にもなります(余談です)。
ただ、2024年からの新NISAでの新規投資は、全世界株式インデックスファンドに一本化し、「<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式」の新規積み立ては終える予定です。「<購入・換金手数料なし>シリーズ」でMSCI ACWIに連動する全世界株式インデックスファンドを出してくれていたら……と思うとちょっと残念でなりません。
ですが、現在保有している分は今後も持ち続けます! 20年、30年……と運用が続くファンドになってくれることを期待しています!
ニッセイアセットマネジメントさん、今後もよろしくお願いします!
コメント