先日,FP3級に合格しました。お祝いの声をたくさんいただきまして,本当にありがとうございます。
この記事に書いた通り,FP3級は,ライフプランとお金の基礎知識を得られる資格です。知識を持つことは自分の人生の選択の幅を広げるためにも,大きな失敗から自分を守るためにも有用なので,資産形成期にいる20~30代にはおすすめしたい資格です。
合格体験を踏まえて,どのように対策を考えたかについてまとめます。
試験概要を知る
最も基本的かつ重要な対策は,FP3級試験の概要を知ることです。私が試験対策のときにいつも確認しているのは,次の4つです。
- 試験範囲
- 合格基準
- 出題形式
- 試験日までの日数
FP3級の試験範囲は,①ライフプランニングと資金計画,②リスク管理,③金融資産運用,④タックスプランニング,⑤不動産,⑥相続・事業承継の6分野です。
合格基準は学科試験・実技試験とも60%です(各問の配点は不明)。入学試験などとは異なり,ほかの人との優劣で決まるわけではありません。
出題形式は学科試験・実技試験とも全問選択式。全60問のうち,前半30問は二者択一,後半30問は三者択一です。正解率という観点でみると,適当に選んだとしても,前半は50%,後半は33%は正解できる形式ということですね。
試験日までの日数はなるべく多いほうがよいです。私は試験日の約2か月前から少しずつ取り組み,本格的に対策を始めたのは試験の2週間前からでした。
理解度と合格確率の関係
さて,この試験は合格基準が60%である回答選択式試験です。全60問の60%は36問ですので,36問以上正解できれば合格となります。
合格することだけに注目したいと思います。適当に回答して正解することも勘案して,合格点を取るには60問のうち何問分をしっかり理解して回答できればよいでしょうか?
二者択一と三者択一の試験ですので,適当に回答した際の平均正解率を41.6%として概算すると,結果は以下の通りです。
しっかり理解して正解した数(確実な正解数) | 合格確率 |
0問(60問すべてを適当に回答) | 0.32% |
10問(残り50問を適当に回答) | 9.10% |
15問(残り45問を適当に回答) | 29.65% |
20問(残り40問を適当に回答) | 64.27% |
25問(残り35問を適当に回答) | 92.12% |
30問(残り30問を適当に回答) | 99.99% |
60問のうち,25問分をしっかり理解できていれば,あとは適当に回答しても確率的には合格圏内です。なお,18問分をしっかり理解できていれば合格確率は50%,26問分をしっかり理解できていれば合格確率は95%超となります。
基本をしっかり押さえれば合格できる試験と言えます。
対策本と進め方
上の表のように,FP3級試験は設問の半分にきちんと回答できれば余裕で合格できます。そこで,合格水準に達するために,①基礎的なところ,②よく出るところの2つを押さえながら勉強を進めたいところです。
合格の自信をある程度固めたら(すなわち,全体の半分程度を理解したら),全問正解をめざして,③より詳細なところを勉強し,④模擬試験で当日のイメージをつけるというスタイルがよいと思います。
使ったテキスト・問題集
①,②を踏まえて,『うかる! FP3級速攻テキスト』『うかる! FP3級速攻問題集』(ともに日本経済新聞出版社)を購入しました。
テキストには各節ごとに重要度1~3の表示があり,過去の出題箇所に,「ここが出る」というアイコンがついていた点がよかったです。他の本にも同様の表示があるものもありますが,レイアウトがシンプルな本書を選びました。④模擬試験が2回分あるというのも過不足なくてよかったです。
ですが,率直なところ,どの本も大差ないので,気に入った本を選べばよいと思います。
受験した皆さん、なに使ってました? https://t.co/gaUgcK3zZg
— なまずん🐠インデックス投資と家計管理🐠編集者4年目 (@gameoftheweak) October 16, 2019
なお,もう少し難度の高い試験であれば,テキスト・問題集選びは,目次の構成や解説の詳しさ,本文の読みやすさなども検討したほうがよいでしょう。
勉強法
勉強は予備知識がある分野とそうでない分野に分けて,次のように進めました。
- 予備知識がある分野は問題集から挑戦
- 理解不足だった設問に印を入れ,テキストを参照
- そうでない分野はテキストをざっと一読
- 問題を解き,理解不足の設問に印を入れてテキストを再読
- 模擬試験で到達度を確認
- 印を入れた問題を解き直し
- テキストを通し読み
1~5で,まずは合格をめざし,6,7で全問正解に向けて知識をブラッシュアップしていきます。5に関しては,模擬試験は到達度の確認のほか,時間を計測して回答のスピード感を確認するためにも重要です。
問題集の50%くらいをしっかり理解できていれば,FP3級試験の場合は余裕で合格圏内です。焦りすぎずに理解度を高めていきましょう。
私の試験結果です。全問正解はならず。不動産や相続・事業承継など,実際に経験のない分野はちょっと弱いです。
基本をしっかり押さえれば合格できるFP3級
なお,机に向かった時間は10~20時間です。テキストは移動時間などで少しずつ読みました。
勉強法は人それぞれですが,参考になる点があれば何よりです。私としては,FP3級試験への挑戦は,基本をしっかり押さえ,忠実に勉強すれば合格できると思っています。
◆購入したテキストの宣伝です。
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