新興国1国への集中投資は危険すぎる

証券会社・運用会社
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2022年2月24日にロシアがウクライナへの侵攻を始めてから3週間ほどが経ちました。すでに話題になっているように、この状況はロシア関連の資産価格にも大きな影響を及ぼしています。

経済情報メディアのQUICK MoneyWorldのニュースでロシア関連の資産を取り扱う投資信託の状況がまとめられていました。

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ロシア関連では-90%以上を記録したファンドも

記事では、ロシアや中東欧を含めた周辺地域の株式・債券・為替を主要な投資対象とする日本国内の投信(ETFを除く)30本について、基準価額や運用状況を調べています。

記事を見るには無料の会員登録が必要なので概要にとどめますが、30本の投信は以下のような状況です。

  • 30本合計の純資産残高は545億円(1月末)→380億円(3月15日)に減少
  • 23本は設定・解約の申し込み不可
  • 2本は年初来で-90%より大きく下落。ロシア債券・ロシア株式の9本はいずれも-50%より大きく下落

この9本は設定・解約不可なので買うことも売ることもできません。

最後は「下落」と言っていますが、モスクワ証券取引所での証券取引が停止されているなど、ロシア関連の資産の一部はそもそも取引できない状況です。このため基準価額が算定できず、ロシア関連の資産の評価価格を一律にゼロとみなしたファンドもあります。-90%以上を記録している2本(「HSBC ロシアオープン」「短期ロシアルーブル債オープン(毎月分配型)」はこのような措置の結果です。

それぞれの運用会社から、基準価額のグラフを引用します。上が「HSBC ロシアオープン」で、下が「短期ロシアルーブル債オープン(毎月分配型)」です。どちらも期間は1年分です。

HSBCロシアオープンの基準価額が9割減

短期ロシア・ルーブル債オープン(毎月分配型)の基準価額が9割減

3月に入った途端に急落して、しかも売買できなかったのですから逃げるもの難しかったと思います。市場取引ができるように戻ればある程度の評価価格もつくのでしょうが、どうなるかは見通せません。

取引可能になっても価格が戻る保証はないので手を出すつもりはまったくありません。償還されるリスクもあります。

とくに新興国1国への集中投資はあぶない

さて、全世界株式・新興国株式などのその他の指数にもロシアが含まれます。これらの指数からはロシアの資産がすでに除外されています。

ロシア株が主要指数から外され、「オルカン」からも除外
「主要な株式インデックスからロシア株を外す」というニュースが3月3日に報道されました。 この記事によれば、指数算出会社のMSCIとFTSEが出す指数からロシアが除外されます。...

目論見書などを見る限りでは、MSCIの全世界株式指数(オールカントリー指数)ではロシア株の割合は0.5%未満ですし、新興国株式でも4%未満でした。

そのため、今回は国・地域を広く分散していれば直接的な打撃を受けるほどではありません。1国の事情に左右されないという点で、国際分散投資の利点を感じることになりました。

米国・日本・欧州の先進国ではなかなかこれほどまでの事態はおこらないと思います。一方で、新興国への集中投資はこのような危険が相対的に大きいです。

その理由は政治体制や経済構造にかたよりが大きいことがあると私は考えています。今回のロシアの件は、強権的な政治家の判断で混乱に陥ったパターンですね。

このような不確実性には個人では事前に読みきれません。状況をみて迅速な対処ができればよいですが、私にはちょっとその自信もありません。1か月前はこのようなことになると思ってもいませんでしたから。

また、保有資産が急に1割になってしまうような危険性はそもそも負えません。

政治・経済のリスクが高くない「米国集中!」ならまだ危険性は少ないと思いますが、そうではない「ロシア集中!」には今回、大きなリスクが露呈しました。

1国に集中するのではなく、今後も基本の分散投資を方針に資産形成を進めていきたいと思います。「避けられる不確実性は避けていく」。これが私の運用方針の1つです。

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