ロシア株が主要指数から外され、「オルカン」からも除外

インデックス投資
この記事は約4分で読めます。

「主要な株式インデックスからロシア株を外す」というニュースが3月3日に報道されました。

この記事によれば、指数算出会社のMSCIとFTSEが出す指数からロシアが除外されます。MSCIは3月9日、FTSEは3月7日に除外するとのことです。

スポンサーリンク

ロシア市場にアクセスできないことが要因

この背景にあるのはもちろん、2022年2月のロシアによるウクライナへの侵攻です。

侵攻の開始とともに世界各国で株価が変動しましたが、当事国であるロシアでは資本規制によって市場にアクセスできない状態に陥っているようです。記事にも次のように書かれています。

MSCIによると、2月28日に開始した調査期間中に世界中の多くの市場参加者からフィードバックが寄せられ、現在のロシア株式市場は投資不可能であり、ロシア株を「MSCIエマージング・マーケット指数」から除外すべきとの意見が圧倒的多数

聞くところでは西側諸国による制裁で、ロシア経済は混乱に陥ってもいるようですね。

新興国インデックスや「オルカン」からロシア株が除外

MSCIとFTSEの算出する指数はつみたてNISA対象のインデックスファンドにも採用されています。

たとえば、「eMAXIS Slim新興国株式」はMSCIのエマージング指数、「SBI・新興国株式(雪だるま)」はFTSEのエマージング指数に連動しています。

「eMAXIS Slim新興国株式」の目論見書を見ると,ロシアが投資対象に含まれていますね。

eMAXIS Slim新興国株式の投資先

また、新興国株式だけでなく、「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」(オルカン)が連動するMSCI ACWIもロシア株を含んでいます。「楽天・全世界株式」(楽天VT)「SBI・V・全世界株式」はFTSEの指数に連動します。

「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」の目論見書にもロシアが投資先として記載されています。右下の「新興国・地域」の欄です。

オルカン(eMAXIS Slim全世界株式)の投資先

したがって今回の変更はこれらの投資信託の保有者にも影響があるニュースです。

なお、3月3日には例にあげた「eMAXIS Slim新興国株式」や「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」がどれくらいの比率でロシア・ウクライナの資産に投資しているかが公表されています(表は公表資料から抜粋)。

eMAXIS Slim全世界株式のロシア株・ウクライナ株

新興国株式インデックスファンドには多少の影響があると思われますが、全世界株式インデックスファンドにはほぼ影響ないといえるでしょう。ロシアはかつての超大国ソ連のあとを継ぐ国家ですが、株式市場での存在感は大きくありません。

なお、指数から除外するのは簡単ですが、運用会社が保有している株をすんなりと売却できるとは限りません。eMAXIS Slimシリーズのマザーファンドは、ロシア株といっても米国の市場で売買できるADR(米国預託証券)を保有しているようですが、それも売却できないものがあるようです。

ちなみに、「オルカン」といっても世界のすべての国に投資しているわけではなく、全190か国以上のうち対象は50か国程度です。

全世界といっても、首位の米国が6割を占め、かつ実際の投資先は世界の4分の1くらいの国であることも知っておくほうがいいかもしれません。

◆リターンの比較記事では指数の概説もしています。

【2022年5月】全世界株式インデックスファンドのリターン比較とおすすめ【リターン・信託報酬・実質コスト・純資産総額の一覧】
この記事はつみたてNISA対象の商品のリターンを比較・一覧する以下のまとめの全世界株式編です。 つみたてNISAの対象商品には13本の...

侵略国家に投資したくないのでちょうどよかった

私はインデックス運用をしているので、投資先を能動的に決めていません。投じた資金はインデックスファンドを通じて、各地域・企業の株に配分されていきます。インデックスファンドは指数(多くの場合は時価総額比)にのっとって受動的に投資していきます。

基本的には合理的な方法ですが、今回の場合は侵略を起こした当事国であるロシアにも一定の金額を投資していることになっていました。

インデックス運用ではロシア関連の企業を外すことは難しく、仕方ないかとあきらめていたのですが、今回の措置のおかげでロシア株からは一切手を引いた形になります。私にとっては受け入れたい判断でもありました。

このように投資が急に閉ざされ、外される国が出てくるとは1か月前には思いもしませんでした。よほどの事情がなければ起こりえませんが、長期運用を考えるとどの国で何が起こるかはわかりません。今後もできるだけ多くの国へ分散をはかっておく方針には変わりません。

コメント

タイトルとURLをコピーしました