引越検討中のなまずんです。
大学入学時に上京して以来,私は1都3県に引越した経験があります。今回もまた引越のタイミングがやってきました。今回は一人ではなく,二人暮らしを踏まえた引越です。
物件決定までの準備と,内見時のポイントのチェックリストをまとめます。
準備編――内見前にすべきこと
引越はそれなりの時間と費用のかかる一大イベントです。購入に比べ賃貸は物件選びに失敗してもやり直しがききやすいからといって,適当に選ぶわけにはいきません。
成功のためには準備が必要。物件決定までに,どのような準備が必要でしょうか?
1~2か月程度の準備期間がほしい
急ぎの引越でなければ,物件を内見する前に相場観をつかんだり,優先的な条件を定めたりする期間がほしいです。
相場観をつかむには賃貸情報アプリが適しています。実際に気になるエリアで,家賃,間取り,広さ,駅徒歩を調べてみるのが一番。私はHOME’Sのアプリを使って事前に調べました。
最近のアプリは「東京駅まで乗換なし,n分で行ける物件」のように目的地を指定することもできます。私は鉄道で通勤するので,この機能にはお世話になりました。20~50件程度の候補になるように,相場観をつかみながら条件を調整して各物件をアプリ上で見ていくのがオススメです。
内見前に心掛けること
相場観がつかめてきたら,いよいよ内見を踏まえた準備です。内見前に把握するべきは以下の2点。
- 搬入する家具のサイズ
- 連帯保証人情報
大きい搬入物はサイズを測っておきましょう。縦・横・高さの3つをメモすることが重要です。冷蔵庫,洗濯機,ベッド,たんす。書棚,机など,できるだけ多くの家具・家電を測っておきます。
連帯保証人情報は申込の際に必要になります。年齢,住所,勤務先情報や年収を聞いておくようにしましょう。
準備と並行して,気になる物件があれば業者に問い合わせます。2~3時間の所要時間を見込んで予約を取りましょう。特定の物件に決め打ちであれば,1時間程度でも良いと思います。
なお,ウェブサイトに掲載されている賃貸物件の多くはどの業者でも仲介可能です。そのため,業者によって取扱物件に差はほとんどありません。ときどき物件ごとに業者を変えて依頼する人がいますが,この方法は業者との信頼関係が築けないため,私はおすすめしません。連絡往来が煩雑になり,条件を毎回説明するのは入居希望者にとって大きな負担で,その負担に見合った成果は得られないように感じます。
対応に不満であれば別の会社に変えるべきですが,基本的には1~2社の業者と往来するのが良いと思います。
内見でチェックしたい項目
いよいよ内見となったら,きちんと準備して出掛けましょう。「何を見ればよい?」との疑問にお答えすべく,持ち物と内見時のポイントを一覧にしました。
持ち物チェックリスト
- 紙とペン
⇒図面に情報を記入します - カメラ
⇒記憶は薄れますが,記録は残せます - 巻き尺
⇒家具が入るかどうかの確認に必須です - スリッパ
⇒内見物件の床がきれいとは限りません - 懐中電灯
⇒夜の場合はあると良いです
内見時チェックリスト
部屋の中
- 図面と間取り・広さは同じか
⇒収納がクローゼットか,押入れかなども違う場合があります
⇒靴箱など,小さめの収納もチェック - 梁がある場合,家電・家具が入るか
- エアコンなど設備の位置と数は十分か
⇒年式などは写真に撮っておくと覚える必要がありません - 光回線を使う場合,工事済か
⇒工事が必要な場合は別途工事費がかかります - 各部屋のコンセントの位置と数は十分か
⇒TV端子の位置は確認必須です - 浴室・キッチン等の広さ,水の流れは問題ないか
⇒ほぼ問題ない点ですが,念のため - 扉の開閉は問題ないか
⇒立て付けが悪い場合があるので,要確認。忘れがち - 設備は電源を入れてみる
⇒エアコン,換気扇は機能するか - ベランダはどの程度活用できるか
⇒物干しが可能か,日当たりは良いか - 周囲の建物からの遮蔽状況は十分か
- 騒音は問題ないか
部屋の外
気になる点がなければ大丈夫と思います。
- 駐輪場,駐車場の有無と管理状況
- ゴミ捨て場の有無と管理状況(管理人や住民の意識)
- その他,共用部分の管理状況(電灯切れや清掃状況)
- 線路や大通りからの騒音
- 飲食店が入る物件の場合,換気口の位置は問題ないか
敷地外
可能であれば,以下もチェックしたいところです。
- 最寄り駅or駐車場までの道のり(距離や歩きやすさ,環境)
- 電車,バスの時刻表
- 最寄りのスーパー,コンビニ,ドラッグストアなど,よく使う店までの距離と品揃え
- 最寄りのコインランドリー,医療機関など,時々使う店までの距離
全てが完璧な物件はない中で,どう意思決定するか
賃貸業はビジネスなので,誰もが好条件と認める物件には高い家賃が付けられ,契約も競争率が高くなります。そのため,家賃も含めたすべての条件がそろう「完璧な物件」はまずありません。
その中での意思決定は難しいです。そこで私は,「変えられない条件」「よく利用する条件」で決めることを心掛けています。
変えられない条件とは主に立地条件と間取り・広さ,家賃,近隣の駅やお店など。自分の意思だけでは自由にならない点です。よく利用する条件とは毎日通う駅までの徒歩やよく使う近隣のスーパーなどです。逆に自炊しない人は飲食店が多いことが条件になりそうですね。これらの他は,少々納得できないところがあっても少し我慢するか,工夫次第で何とかなります。
また,設備等の気になる点は契約前に指摘しておきましょう。仲介業者は親切に見えて,真に入居者の味方なわけではありません。入居者,仲介業者,オーナーには利害関係があります。
- 入居者は,条件の良い部屋に住みたい
- 仲介業者は,早く入居してほしい
- オーナーは,早く・長く入居してほしい
入居者が不満を持ったまま契約した場合でも,仲介業者は契約さえ成立すれば儲けになります。一方,すぐに退去した場合は入居者だけでなく,オーナーにとっても損害です。入居者が納得して入居することは大切です。
私の場合は飲食店が入る建物に入居を検討したので,害虫の発生歴やオーナーとしての駆除方針を聞きました。
以上,私が賃貸物件を選ぶ際に心掛けた点です。賃貸は購入に比べて気軽に住み替えられると言っても,労力と大金が動くものです。なるべく注意深く選ぶ上で,リストをご活用いただければうれしいです。
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