20代で独身の人と話してよく話題になるのは,「実家暮らしの社会人は,家にいくらお金を入れるか?」というテーマです。収入のうち,比較的自由にお金を使えるのが20代独身者のお金の事情です。
私は高校卒業とともに実家を出てしまいましたが,20代独身で実家暮らしの人はどうしているのでしょうか。
早速,周りの人にインタビューしてみました!
実際に聞いてみた!
実家暮らし・お金を入れる派の言葉
まずは,私の周りにいる「実家にお金を入れる派」社会人の主張です。
社会人1年目・女性(情報系)
ーー毎月いくら家に入れていますか?
毎月5万円を実家に入れています。
ーー結構多いですね~。その金額設定の理由は?
携帯通信料,公共料金,食費など自分の生活コスト分としてです。実際それくらいなんでしょうかね。
ーーそうですか。それって適正価格なんでしょうか?
両親の言い値です。でも一人暮らしよりは安いので文句は言えません(笑)。
一人暮らしよりはだいぶ安いですけれどね。
社会人2年目・女性(金融系)
ーー毎月いくら家に入れていますか?
実家には毎月2万円を入れています。
ーーなるほど。お金を入れる理由は?
これまで自分に多くのお金を使ってくれた両親への感謝だと思っています。もう少し自由な環境がほしいので,いずれは一人暮らしをしたいと思って貯金中です。
ーー順調に貯まっていますか?
そこそこです。でも,今の給与のままだと一人暮らしでは貯金は増えないですね。
貯金,頑張ってください! 貯蓄環境は実家のほうが圧倒的によいのは言うまでもありません。
社会人3年目・男性(コンサルタント)
ーー毎月いくら家に入れていますか?
5万円です。年に3回のボーナス月は+3万円と,多めに入れています。
ーー3回もボーナスがあってうらやましい。5万円という金額は結構多いですね。
昨年までは3万円でした。今年,両親とも退職し,年金だけでは足りないので多めに入れています。家計を支えるとまでは言えないものの,私の収入がないと厳しいみたいです。
ーー一人暮らしはしないんですか?
実家に通える範囲で働くうちは実家から通います。
実家から通えるうちは実家にいるというのは,私は賛成です。家を出てしまうと,会う機会も減ってしまうので。
実家暮らし・お金を入れない派社会人の言葉
続いて,「実家暮らし・お金を入れない派」社会人の主張です。
社会人3年目・男性(医療系)
ーー実家にお金は入れないんですか?
今のところ入れていません。
ーー理由は何でしょう?
両親に申し出たものの,いらないと言われました。生活費の余剰分は貯蓄しています。両親とも現役で働いていて,私の学費がなくなった分負担は軽くなったと言います。
ーー貯蓄は何に使う予定ですか。
近く結婚・転居するのでその資金にします。
学費を払いきったご両親には本当にお疲れ様でしたとお伝えしたいです。そして結婚おめでとうございます。
社会人2年目・女性(事務系)
ーー実家にお金は入れないんですか?
そうですね。両親と相談してそうなりました。
ーーお金持ちなんですかね。
いえ,そういうわけではないです。むしろ余裕がないほうです。家にお金を入れたいのですが,私もそれほど余裕が無いので……。
ーーそうですか。
奨学金を借りたので,その返還にあてています。負担感はありますが,奨学金のおかげで大学に進学できました。地道に返したいと思います。
奨学金の返還って大きいんですよね。私も返還中なので,その悩みはよくわかります。
お金を入れる派が多く,2~5万円程度が多かった
ほかにも10人程度に聞きましたが,私の周りでは実家にお金を入れる派の人が60%と多数派でした。お世話になった実家に対して,感謝の気持ちを形で表したいとの理由を聞いて,とても尊敬を覚えました。
しかし,「お金を入れる人がえらい」というわけでもありません。状況は人によってさまざまですので,それぞれの家のルールを話し合っていけばよいでしょう。
中には大学入学前に両親と話し合ったという人もいました。両親は学費を出し,就職後に家を出るまでは毎月3万円を入金する約束になっていたらしいです。
一方で両親が資産家なので,自分の給与は自分の好きに使っているという恵まれた人もいましたね。それでも,お金ではなく家事分担などで家族の生活を助けるなど,お金ではない面で実家を支援している人がほとんどでした。
規模の大きい調査での平均額は,3万7000円
より規模の大きな調査の結果も調べてみました。
さて,実家にお金を入れている人はどれくらいいるのでしょうか?
20~39歳の男女各200人に行った調査(SUUMOジャーナル)では,実家暮らし社会人の約7割が何らかの形でお金を納めていました。
同調査では実家に入れるお金の平均は3万7417円。
性別・年代別に抜粋しました(表)。20代前半で3万円前後,20代後半では4万円近くを納めているんですね。
男性 | 女性 | |
20~24歳 | 3万1786円 | 2万4706円 |
25~29歳 | 3万6212円 | 3万8911円 |
新卒者も3万円ほど入れたいと考えている
新卒者に,「実家に,どれくらいの金額を入れたいか」を聞いた調査もありました。
新卒者への意識調査でも3万円を入れたいという回答が最も多い結果となっています(図はマイナビの調査結果より)。
自分を育ててくれた実家への感謝の気持ちとして,ある程度の金額を入れたいと思う人が多いようです。
私の周囲にいる実家暮らし(お金を入れる派)は3万円か5万円を入れている人が多い印象でした。
私はお金を入れてもらわないかも
ここでは,インタビューを踏まえて,将来私に子どもができて,実家から会社に通うことになったらお金を入れてもらいたいかどうかについても考えてみました。
現時点での考えとしては,実家にお金を入れなくてよいと言うつもりです。その理由は実家にお金を入れるよりも,自分のために長期投資を勉強してほしいからです。貯金も大切ですが,投資による効果はインパクトのある学びだと思います。
◆私の実践録です。すぐには資産が増えませんが,毎月余剰資金を投下しています。
両親に恩返しをする方法にはさまざまな形がある
調査に協力してもらった人たちには,実家にお金を入れる人も,実家にお金を入れない人もいました。
実家をお金という形で支援する人は素晴らしいですが,実家にお金を入れない人も,家事分担をこなすなど,家族の一員としてさまざまな協力をしています。
お金を入れるにせよ,入れないにせよ,社会人になるまで自分を育ててくれた実家への感謝を忘れずに過ごしたいものですね。
◆ボーナスが出たら,家族に恩返しをしてはいかがでしょうか。
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