Twitter調査「生命保険は掛け捨てか,貯蓄型か」

保険

資産運用や保険の選択についてリアル世界の友人との溝が深まるなまずんです。

先日はTwitterにて,加入中の生命保険に関する質問へのご協力をありがとうございました。

初めての投票付ツイートだったので,2票くらいしかもらえなかったらどうしよう……(´・ω・`) とビクビクしながら投稿しました笑。多くの投票・回答をいただき本当にうれしい限りです。
51%が掛け捨て型保険,12%が貯蓄型保険,37%は生命保険加入なし(またはその他)との結果でした。

調査のきっかけはリアルの友人が国内生保の外貨建貯蓄型終身保険に加入していたから。「掛け捨て型保険はありえない!」と言うんです。「掛け捨て型保険はお金を払うだけだから損している。戻ってくる貯蓄型保険が得」とのこと。
会社の先輩も外資生保の外貨建貯蓄型終身保険に入っていて,私の周りは貯蓄型保険に入っている人のほうが多いかも……。

貯蓄型保険にもメリットはあるけど,そもそも現在の20~30代の人に適しているの?

結論から言えば,保険は保険会社の掛け捨て型保険,運用は証券会社と分けて自己管理すべきというのが私の考えです。貯蓄型保険より安価な掛け捨て型保険に加入し,その差額分を投資信託で運用するほうが結果的に有利という考えは,『ウォール街のランダム・ウォーカー』の著者,バートン・マルキールの勧めと同じです。

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ツイートにいただいたコメント

回答だけでなくコメントもいただきました。すべて掲載したいのですが,スペースの関係で
一部を紹介。

「自分が死んだら困る人がいるか」という保険の本来機能に注目されているJigsaw@ドケチ王(気絶中)さん(@jigsaw40246833)にはライフネット生命の保険料の内訳も教えていただきました。

支払った保険料のうち30~40%を手数料として持っていかれているのですね……。これはライフネット生命に限ったことではなく,他社の場合も同等か,あるいはもっとひどい可能性もありますね。
GATI@資産運用(@JNJVTIXRP)さんのおっしゃるとおりです。

Key(ケイ)@家計フォワード(@kakeyforward)さんは利率の良い貯蓄型保険をお持ちのようですが,今の状況なら掛け捨て派。いなげ(@inage56)さんのような意見もありました。

レモミル(@Lemon_and_Milk)さん,Sumile2103(@sumile2103)さんの会話も同感でした。

20~30代にとって貯蓄型保険は有用か?

貯蓄型保険の特徴をもとに,20代の私の立場から整理したいと思います。

「保障を得るだけでなく,貯蓄性がある」。これが貯蓄型保険の最大の特徴です。一つの契約で万一の際に備えられるだけでなく,老後資金などの資産形成を図ることができます。
「掛け捨て型保険+運用」をセット売りにしたようなシステムですね。

率直に,この貯蓄型保険のシステムは以下を満たす人には20~30代においてもある程度メリットがあるでしょう。

・自律的に貯蓄ができず,資産形成できていない
・運用とは何か全くわからない(調べたくない)
・高収入が続く見込みがある(生命保険料控除の効果が大きい,払込が滞りにくい)

給与が入ったら強制的に生活費とは別の銀行口座に移す「先取り貯蓄」は貯金の王道です。それと同じことを貯蓄型保険で行うわけです。運用利率は銀行預金より良く,生命保険料には所得控除(一つの契約につき最大4万円)がある点は銀行口座による「先取り貯蓄」よりよいですね。

しかしながら,これらを保険会社を通じて行うのはいかがなものか? というのが私の疑問。
貯蓄型保険には,特に若い世代にとっては以下のリスクが潜んでいます。

1)自分の経済状況の変化
2)社会環境の変化

自分の経済状況の変化により,契約そのものが重い「負債」に

貯蓄型保険は帳簿上,「資産」に分類されます。
しかし,「お金を生み出す資産を買え」という資産形成の原則(「資産=お金を生み出すもの」,「負債=お金を減らすもの」という考え)に基づくと,貯蓄型保険は負債にもなり得ます。つまり,

・保険料払込期間は家計からお金が出ていくので,「負債」
・払込終了後は家計にお金が入るので,「資産」(特に養老保険の満期後)

払込期間が長ければ長いほど,その間ずっと負債を抱え込むことになるんですよ! 払込期間は15~30年など幅はありますが,それだけの長い期間,高い保険料を払い込み続ける余裕を保つことは簡単ではありません。

貯蓄型保険は掛け捨て型保険と運用をセットにしたシステムです。保険料を払い込めなくなったら,高利の借入に頼るか,解約して保険と運用の両方をあきらめなければなりません。
また,たとえ保険が不要な環境になっても払い込みつづけなければならず,保険部分では30~40%の手数料を払い続けることになります。

保険と運用を切り離していれば,収入状況に合わせて運用に回すお金を調整し,保険が必要ない時期には保険を解約するなどの対策が可能です。

無事に払い込んでも低利率で,社会環境の変化に対応しにくい

外資保険営業担当者の話によると,貯蓄型保険の運用は円建て・外貨建てとも基本的に債券で運用されるようです。その生保会社ではドル建て貯蓄型保険だと米国長期債での運用を行っているとのこと。積立部分の運用は実質年率約2.0%の固定です。

もちろんこの利率は銀行預金よりは高いのですが,私からすると物足りない水準です。というのも,米国債券ETFのAGG(ブラックロック),BND(バンガード)は現時点で年2.5%程度の配当利回りで運用されているからです(10年以上にわたり値動きは安定。年利2.2~5.0%程度の配当利回りのようです。参考:【AGG・BNDの紹介】米国総合債券ETFが最も普通の総合債券ETF)。

貯蓄型保険は資金が拘束されるデメリットがあるのに,いつでも換金可能な米国債券ETFより低い利率になります。これは運用として適切な解ではありません。

固定利率ではなく,市況に合わせて変動する積立利率を採用し,しかも年3%を保証する商品(メットライフ生命)もありました。
実質利回りを計算すると,最低保証の年利3%の場合の実質利回りは2.2%でした。積立利率は保険料全体に付利されるものではなく,運用部分にのみ付利されます。保険料・手数料を差し引かれるため,積立利率と実質利回りに0.8%程度の乖離が生まれるのでしょう。
過去15年の積立利率は3~4%を推移しており,この10年程度をならすと実質利回りは2%台後半になりそうです。直近ではAGG,BNDをやや上回りますが,長い目で見るとAGG
BNDを凌駕するとは思えません。

また,外貨建てのリスクもあります。長期の資金拘束がある貯蓄型保険は,為替相場の変動の影響もそれだけ強く受けます。数十年単位での運用において,途中で方針転換が難しい方法をとるのは賢い選択とは言えないと私は考えます。

掛け捨て型保険+投資信託にお金を投下して,3%以上の運用をめざす

低利率・低流動性を踏まえると,20~30代にとっては保険と運用を切り離し,必要な保障を得る低コストな掛け捨て型保険と,ドルコスト平均法による株式投資信託を積み立て購入するほうが利率,流動性の面から優れているのではないでしょうか。

『ウォール街のランダム・ウォーカー』によれば,ドルコスト平均法による積立と配当の再投資を30年続けた場合,過去のデータによれば99.9%は株式運用のほうが高利回りです。貯蓄型保険の利回りは運用方法,実績から米国債券インデックスと良くて同等の利回りと考えられますので,長期運用を念頭においた場合は「掛け捨て保険+株式投資信託」のほうが貯蓄型保険よりもパフォーマンスが高いでしょう。

ドルコスト平均法によるインデックス投資は手間という点からも差はありません。

貯蓄型保険が悪いというわけではない

以上,現在の若い世代からの視点で考えました。
ライフプランが見通せない年代にとっては貯蓄型保険という金融商品は,基本的にあまり魅力的ではありません。ただ,終身保険は相続税対策などに有用など,場面によっては有利に働く場合もあります。定期的に見直し,必要十分な保険に加入するという心構えが重要ではないかと思います。

◆保険には5つの機能(死亡時,高度障害時など。貯蓄もそのうちの一つ)があります。その5つを概説しました。

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コメント

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