個人間送金アプリ「Kyash」の仕組みと特徴

190410個人間送金アプリ「Kyash」の仕組みと特徴 クレジットカード・ポイント活用

なまずんです。

2%もの還元率を誇るプリペイド式VISAカード「Kyashリアルカード」を発行することで認知が広がっているサービス「Kyash」ですが,本来の目的には個人間送金アプリとしての市場開拓が掲げられています。では,Kyashが提供する個人間送金サービスの特徴は何でしょうか。

本記事では,Kyashの仕組みと特徴に着目します。

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個人間送金の需要

現在,個人間送金において最も使われている手段は「現金の受け渡し」です。

しかし,金額が細かい場合は受け渡しが煩雑で,しかもお金を渡す側と渡される側が同じ場にいなければいけないなどの制約があります。銀行振込であればこれらの問題点を解決できますが,振込手数料がかかったり,着金までに時間がかかったりする課題があります。インターネットバンキングの普及で簡便になったものの,お金が届いたかどうかの確認も手間です。

個人間送金には多くの企業が参入中

以上の問題に対し,即時に簡単に無料で個人間で送金するサービスを提供すべく,企業の参入が進んでいます。この数年で一気に数が増えました。

複数のウェブサイトなどをもとに,調べたのが表です。

Kyash,PayPay,楽天ペイpaymoLINE Pay,Pring,Yahoo!ウォレットなどMoney Tap,J-Coin Payなど
分類前払式支払手段発行業に基づく収納代行業に基づく資金移動業に基づく電子決済等代行業に基づく
本人確認不要不要必要必要
入金方法クレジットカードクレジットカード銀行・コンビニ等の口座残高銀行口座を利用
送金時に
必要なもの
なしレシートなしなし
銀行への出金
特徴受け取った人は現金出金ができず,残高は買い物などの際に利用する。paymoは2019年5月にサービス終了予定。出金には手数料がかかる。出金できるが,最低金額や手数料の設定がある(Pringは1円から出金手数料無料で出金可)銀行がかかわるサービスで,支払・受取に銀行口座を利用する。

本人確認の要否や入金方法,銀行での現金化の可否など,サービス間でかなり違いがあることがわかりますね。よくまとまったウェブサイトがありましたので,詳しく知りたい方はご参考ください。

個人間送金が出来るサービスまとめ | クレジットカード&電子マネー情報【現金いらず.com】
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違いの元になっているのは法律

各社のサービスの特徴が異なる理由は事業の裏付けとなる法律にあります。資金移動業は銀行のようなお金の移動,収納代行業は代金回収の代行,前払式支払手段発行業は現金化不可なポイント・電子マネーの発行にかかわる業種です。

資金移動業は送金者も受取者も本人確認が必須になるという課題があります。また,収納代行業は公共料金等の支払いに代表されるように,お金の請求にレシートの提示が必要です。前払式支払手段発行業の場合は本人確認やレシートが不要ですが,ポイントや電子マネーと同じ扱いとされ,受け取った側は現金化することができません。

Kyashは前払式支払手段発行業で,本人確認は不要なものの受け取った残高を現金化できません。

Kyashは本人確認もレシートも不要

いずれも一長一短の特徴の中で,最も高い壁になり得るのは本人確認でしょう。

個人間送金の需要としてすぐに思いつくのは,食事やカラオケなど個人的な集まりの割り勘です。そういった目的のために,わざわざ本人確認書類を提出したり,書留郵便を受け取ったりしなければならない仕組みは面倒です。

また,本人確認が不要な収納代行業では,レシートを用意できない場合は利用することができません。

本人確認が不要で,かつレシート不要で個人間送金を請求できるKyashは,導入のハードルが低く,かつ送金の用途が幅広いと考えられます。

システムを使う手数料が無料なだけでなく,高還元の仕組みも

Kyashは集めたお金を現金化できない(Kyash残高という電子マネーとして授受する)ところが唯一の弱点であるものの,出金するには一部のサービスを除いて,出金手数料がかかってしまいます。

Kyashは現金化できない代わりに,Kyash残高をプリペイド式VISAカードとしてVISA加盟店でショッピングに使うことができる仕組みを整えています。2018年6月からは実店舗でも使えるリアルカードを発行しました(「Kyash」実店舗での決済強化に向けリアルカード発行開始 〜決済に対して業界最高水準の2%還元〜,2018年6月)。

しかも,Kyashリアルカードには,ショッピング利用額の2%をKyash残高としてキャッシュバックされる強みがあるのです。集金したお金を使う他にも,Kyashにクレジットカードでチャージしてショッピングに使えます。前払式支払手段発行業であるKyashは,個人間送金アプリとしてだけでなく,決済手段としての役割も持っています。

KyashのマネタイズはVISA手数料収入

個人間送金に手数料がかからず,プリペイド式VISAカードとしての利用金額の2%をキャッシュバックするKyashはどうマネタイズしているのでしょうか。東証マネ部!の記事によると,マネタイズは現在のところVISA加盟店からの手数料収入によるそうです。

Kyashで受け取ったお金で、Kyash専用のバーチャルなVisaカードに記載されている番号を使って買い物ができます。そうすると、たとえばAmazonで買い物をした場合、AmazonからKyashにカード決済手数料が支払われます。受け取ったお金をKyash専用のVisaカードから、別のショップで使ってもらうことで収益を生み出す仕組みになっています。

とはいえ,決済利用額の2%の還元はかなり重い負担だと考えられます。2%還元となる期間は明記されていませんが,ユーザーが増えるまでの期間限定となる可能性も大です。

仕組みの面では優秀なKyashは普及するか

個人間送金サービスの定着には,送金者と受け取る側の両方がそのサービスを利用する必要があります。コミュニケーションアプリにおけるLINEのように,より多くの利用者を獲得したサービスのみが覇権を握ることになるでしょう。

現在ある個人間送金サービスの中では最もユーザーフレンドリーで,かつ高還元プリペイド式VISAカードの一面を持つKyashは有利な側面があります。しかし,日本国内で定着するかは今のところまだわかりません。

とはいえ,知人と集まるたびに毎回繰り広げられる現金での割り勘は億劫に感じます。Kyashのように便利で簡単なサービスが普及することを楽しみにしています。

◆Kyashに関する記事のまとめ。利用方法や申し込み方など,利点をまとめたページです。

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