株価が乱高下したときこそ長期投資の視点で判断する

私の投資戦略
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2024年8月5日、日経平均株価は-4451.28円の下落となり、下落率では史上4位、下落幅では史上1位となりました(図は日経平均プロフィルより)。

下落率上位10日

その翌日の8月6日、日経平均株価は3217.04円の上昇となり、上昇率では史上2位、上昇幅では史上1位となりました。

上昇率上位10位

要因はハッキリとはわかりませんが、日経電子版の記事を読む限りでは以下のツイートのようなものがあげられています。

円高による企業収益への懸念は純粋にファンダメンタルズ的ですが、ほかに日本円が低金利であることを前提にした取引が大きくなっていたことも要因のようです。

円キャリートレードとは、低金利の日本円を借りて他国の通貨を購入し(つまり円売り外貨買い)、外貨で何らかの運用をする方法です。海外からの為替ヘッジ取引は、日本株などを買うのとセットで円売り・外貨買いの取引を行うもので、海外投資家にとっては内外金利差によるリターンも得られるので、日経記事によれば結構利用されているとのこと。ちなみにどちらも円安要因なので、これが逆回転すると円高要因になってきます。

信用買いによる損失は売りを呼ぶことになるので、株価が連鎖的に下落する一因になりますね。

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大きな下落と大きな上昇が同時期にくることは多い

大きな下落の翌日に大きな上昇というのは一見、意味不明ではあるのですが、冒頭にあげた下落率・上昇率トップ10をあらためて見てみると、大きな変動はセットできていることが多いとことがわかります。

  • 下落率1位の1987年10月20日(ブラックマンデー)の翌日は上昇率6位
  • 2008年10月は下落率トップ10に4日、上昇率トップ10に3日入っている

大きな下落がくるような時期はそもそも株価の変動率が大きく(ボラティリティが高く)、株価が急上昇する日もあるのです。

ですので、下がったあとにあわてて売ると、下落だけ食らって大きな上昇を逃してしまうこともあり得ます。1日単位の上昇・下落だけでなく、2020年のコロナショックのときはあっという間に回復したのでした。

大きな株価の変動があると居ても立ってもいられず、なんらかの行動を起こしたくなって売却してしまう心理はわからなくもないですが……

  • すでに下落してしまった時点でもう手遅れ。あきらめる。
  • 上昇を取り逃がしてしまったらただの失敗。より悪いことになり得る。
  • 株式投資の期待値はプラス。しかし株を持っていなければリターンは得られない。
  • 投資したお金が必要になるのはかなり先。現在の損益は生活に直接関係ない。

私はこのように思っています。

長期的に株式の持つリターンを獲得すればよい

下の図を見てもらいたいのですが、私のようなインデックスファンドでの長期投資家が獲得すべきリターンは、購入時点の基準価額と売却時点の基準価額(配当込みリターン)です。

つまり、その間に急落や急騰があっても関係ないのです。

最初に買って最後に売るまで持ち続けていれば、株式が生み出すリターンを確実に獲得できます。これがとても大きなポイント。どれくらいのリターンになるかはわかりませんが、「長期投資の結果を確実に手にする方法」はあるのです。

株式投資の期待値はプラスなので、長く投資をしていればプラスで終わる可能性が高くなっていきます。

確かに、理想的にはBの時点で売って、Cの時点で買い直せば、B~C間のリターンを2倍獲得できます。ですが、急落が起こる前に売り、急騰が始まる前に買うトレードを高確率で成功させるのはほぼ不可能です。

今回の下落が起こる前の7月中旬~7月下旬頃に売っていなかった人は、いずれ来る反転開始のタイミングで買うこともおそらく無理でしょう。反転は今週かもしれないし、1か月後かもしれないし、数年後かもしれないのです。

BとCの中間で売って、CとDの中間で買うようなことになってしまうかもしれません。

そんなことをするくらいなら、下落しても継続できる範囲のリスクにとどめて投資を行い、長期的に株式から得られるリターンに焦点をあてていくことに努めるほうが分が良いと私は考えています。

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