20歳で学んだ13の投資マインド

190623 20歳の時に学んだ13の投資マインド 私の投資戦略
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自宅にて机周りを整理していたところ,色あせた一枚のメモが出てきました。

20歳の時に学んだ13の投資マインド

これは私が20歳の頃のメモで,ある実業家が教えてくれた「投資に関する13のマインド」です。今日はこれをご紹介したいと思います。

現在も当時の仲間と交流があるのですが,私は大学3年生の頃に,起業したい学生が集まる団体に身を置きました。自己紹介の記事で言及したように,「ガチ起業家」たちの情熱に差を感じた私は,結局,起業することなく今に至ります。

しかし,その日々を通じて「社会に有益な事業を構想し,資金を集めて起業する」というプロセスを間近に見ることができました。それは20歳ごろの私にとって,とても大きな経験で,結果的に投資への関心を深め,余剰資金を積極的に投資に回す今があります。

投資にお金を回せるようになった今読み返してみると,同じ言葉でも当時と意味が少し違って見えます。また,いくつかの言葉は意味が広がり,いくつかの言葉はまだ意味がよくわかりません。投資だけでなく,労働者として,社会の一員として経済にかかわっていく上で今の私を形作っているな,と思います。

前置きが長くなりましたが,読者の皆さんはこれらに言葉に何を感じますか?

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13の投資マインド

教わった投資マインドの原文です。

1)お金を生み出す資産を持つ
2)収入を増やすための投資を行う
3)ビジネスオーナーになってこそ,好きに仕事ができる
4)高いものを買えるお金を作る
5)きちんと勉強し,投資を行うか決める
6)危険を知った上で計画的に行う
7)節税し,そのお金を投資に回せば良い
8)失敗しても困らない部分での投資
9)お金を持って幸せになる
10)ビジネスや投資を上手くいくように助言する
11)チャンスを逃さず行動する
12)お金を持つことで,何でもできるようになる
13)お金を持つことで,他人を支援できる

20歳の学びを,今はこう見る

さて,20代後半になった私の解釈です。まくまで私の感じたことなので,人によっていろいろな解釈ができそうですね。

1)お金を生み出す資産を持つ
『金持ち父さん貧乏父さん』(ロバート・キヨサキ著)で有名な格言です。この言葉を知った当時は,「株や不動産を買うのだ!」と心に決めたものです。私は今思うに,株や不動産以外に,「仕事」についても,「お金を生み出すもの」として,広くとらえれば資産の範囲に入るでしょう。

2)収入を増やすための投資を行う
再投資型の投資信託では収入が増える形にはなりません。ただ,配当分は再投資されるので,間接的にはできていように思います。金融資産だけでなく自己投資も含めれば,言葉通り実践できている…と思いたいです。

3)ビジネスオーナーになってこそ,好きに仕事ができる
今のところ理解できていません。「好きに」というのは「気ままに」ではなく,「信念を持って」という意味なのかな,と思います。インデックス投資ではビジネスオーナーの理念に触れる機会がないので,個別株にも取り組みたいと最近思う理由の一つです。

4)高いものを買えるお金を作る
学生時代は「自分のためのものを買う」ことしか思っていませんでした。さて,今になって思うのは,「自分のために」だけでなく,「家族のために」「知人のために」「社会のために」,高いものを買えるお金を作る,といった広がりがあるのでしょうね。

5)きちんと勉強し,投資を行うか決める
投資に関連するかどうかは別として,物事を理解するためには本を読みましょう。今や何であれ,私は始める前に書物を手に取ります。本を読んで,「始めない」のも賢明な選択であることはお忘れなく。

6)危険を知った上で計画的に行う
元本保証の銀行預金の世界と違って,投資の世界は短期間で大きな金額を失うこともあります。計画立てて行うことは,損失を生みやすい衝動的な売買をセーブできるだけでなく,仮に失敗しても原因をつかみやすくなります。目先の利益に追われてレバレッジ取引や仮想通貨で身を滅ぼした人を見るに,この言葉は実践において最も重要であるようと私は思います。

7)節税し,そのお金を投資に回せば良い
投資家個人のレベルでとらえれば,NISA口座等を用いた投資はこの言葉通りの投資法ですね。広い視野で見れば,ある程度は税による所得再分配を行いつつも,資本主義経済による資源の分配と,価値の創出の効率性を重視した言葉でしょうか。もしくは,節税して投資にお金を積極的に回す先取の精神を持った企業への投資を促すようにも読み取れなくはありません……いや,それは深読みしすぎかも。

8)失敗しても困らない部分での投資
投資家にとって絶対に避けなければならない失敗は,損失を出すことではなく,許容範囲を超える損失による破滅です。生活に困るほどの経済的損失を負わないためのリスク管理は重要です。

9)お金を持って幸せになる
お金の余裕は,時間の余裕と心の余裕につながり,それが幸福感になると私は考えます。余裕のある人はかっこいい。

10)ビジネスや投資を上手くいくように助言する
インデックス投資では皆無ですね。まあ,個別株を持っていても「助言」までできるかどうかは別ですが,その企業にお金を出すかどうかを態度で示せるのは責任を果たすことになりそうです。

11)チャンスを逃さず行動する
暴落時に買いを入れるなど,「チャンスを拾う」投資法も必要かもしれませんが,それ以上に,誰でもできる「チャンスを逃さない」ことは大事と考えています。非課税投資枠を使う,高還元カードやコード決済を使う,もらえるポイントはもらっておくなど,簡単にできるものでも先延ばしにしてはいませんか。

12)お金を持つことで,何でもできるようになる
今ひとつ,何が言いたいのかまだわかりません。「何でも買えるようになる」という意味ではなく,「お金は人生の選択の幅を広げるチャンスになる」または「お金を持つことで,自分の生活を気にせず,自分の良いと信じることだけをできるようになる」というような意味と解釈しておきます。

13)お金を持つことで,他人を支援できる
投資だけでなく,消費や寄附にも共通するのは,お金を世の中に渡すところです。消費は相手の収益になり,投資は事業資金に,寄附は公共財の充実などにつながり,いずれも回り回って社会を豊かにします。他人を支援する方法はいろいろあるにせよ,消費・投資・寄附は,お金を持って初めてできる支援ですね。


20代後半の私の視点からの考えは以上です。

お気付きでしょうか,これらの言葉にはいずれも主語がありません。それゆえ,人によって少しずつ解釈が異なり,同じ人でも人生のステージでとらえかたが変わってきそうです。

14番目を付け加えるとしたら……

最後に,これらについて私が思う特徴は2つ。

  • 節税はあれど,「消費を削る」といった言葉は直接出てこない
  • 自分だけの視点ではなく,社会全体で良いビジネスを育てる視点を訴えている

資産形成という観点から,適度な節約は絶対に必要と考えていますが,私は消費を極限まで削る方法にあまり良い印象を持っていません。「良い商品・サービスを提供する企業に投資するだけでなく,良い商品・サービスを消費する」までが望ましい投資家の在り方と考えているからです。

ですので,ここを明確にするために,私流には「14)きちんと選ぶ消費者になる」といった言葉を加えたいですね。大した目的もなく,ふらりとコンビニに立ち寄るような惰性による消費はきっちり減らし,気に入った商品やサービスへの消費と投資にお金を振り分けるべきです。これは「高価なものを買う」という意味ではなく,「商品・サービスの質を見て,適切な対価を払う」という意味です。

こういった視点で見ると,インデックス投資+サテライトで資産形成を進めようとする私の行動は説明しやすいかもしれません。会社に対する市場の評価に応じて投資先を配分するインデックス投資は優れた投資法であり,今後も私の資産形成の中核となります。ただ,それに加えて自分で選ぶ資産を持ちたいモヤモヤ感があるのも確かですので。

学生時代に教わったマインドは,今の私のお金や投資に関する考え方の礎になっていると感じます。「20歳の私」に考えるきっかけを与えてくれた言葉は今後も大切にし,自分なりに深めていきたいと思います。

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