ブロガーのななしさんの記事を読んで、「そうだよね」と感じたことがあるので記事にまとめておきたいと思います。それがこの記事です。

タイトルの通り、ななしさんの主張は「老後資金のメドが立つと不安が減る」ということです。実際にななしさんはすでに老後用の資金は確保してある状態なので、その言葉には説得力があります。
一定の資産を作ったあとは選択肢をもつ側になる
この考えについては私も同感です。私はいま30歳ですが、夫婦で3000万円超の金融資産を現在までにつくることができました。これをたとえば60歳までの30年間運用していけば約2倍にはなるでしょう(年率2.5%でこのくらいです)。

40歳くらいまでは人生の前半戦と考えていますが、すでに老後のお金には決着をつけました。将来、仮に60歳まで働けば、夫婦の厚生年金もあるのでお金の心配はまったくありません。

最近は老後について意識することすらほぼなくなり、「老後資金のメドが立つと不安が減る」とはまさにそのとおりでした。
さて、これからのことを想定してみると、今後も労働している期間は余剰資金ができることを考えれば、それを投資に回しておくことで、退職の時期を前倒しできます。これは人生の後半戦で自由時間を多く得る選択肢です。
また、労働を続けながら節約をもっと徹底して、さらに余剰資金を増やして資産の最大化をめざすのもよいでしょう。これは資産を最大級にする選択肢です。
逆に、余剰資金を作らずに収入を全部使ってしまう生き方も選べます。60歳までその日に暮らせる程度の収入を得られれば問題ありません。その後は年金と資産運用でカバーできるでしょう。これもまた選択肢の1つです。
この選択肢は、常々私が感じている、「資産運用で将来に増える分があるから、いま使っていいお金も増える」という考え方の極論的なものです。ななしさんの記事での「日本人が貯金し過ぎるのも、消費を控えてるのも、老後不安が大きい気がします」という分析と共通するところがあるでしょう。
支出を増やすのではなく、収入を減らして労働時間も減らす「サイドFIRE」も、収入=支出のような構図になるので、大きくみれば同じ意味の選択といえそうです。





極端な例を上げてきましたが、人生の前半戦に頑張っておけば、どれくらいの資産を作りたいか、どれくらいの支出が必要か……などによって、人生後半戦にかなりの選択の幅を取れることがわかると思います。
この幅の広さが「資産があることの安心感」でもあり、それによって人生後半戦の支出と収入の計画にいろいろな選択肢が生まれてきます。得られた選択肢から自分が進みたい道を選べばよいということです。
さて、ここに上げた3つの選択肢はどれも魅力的ですが、私はこの中間的なものをめざすつもりです。どれかを追求してもよいですが、私はあまりリスクをとりたくない性格なので、どの選択肢からもバッファーを取ったところに落ち着くと思います。
金融資産以外も前半戦で育てておきたい
人生の前半戦は比較的支出のコントロールがしやすいので、個人的には1人あたり年間25~50万円は老後用の資金として積立投資にまわしておくことを目標にしてはどうかと考えています。つみたてNISA+iDeCoの枠を埋められれば理想で、そこまでいかなくても十分、という水準です。





このように準備しておけば、後半に差し掛かったときに選択肢の幅は広がるでしょうし、それを超える金額を投じておけるならますます広範囲の選択が可能になります。
ただし繰り返しになりますが、資産運用による大きなメリットは「将来に増える分があるから、いま使っていいお金も増える」ことです。
人生後半戦の選択肢を増やすことの価値を高めるのは、人生前半戦でいろいろなものに感性で触れて、知識や知見、経験、そして人間関係を作っておく土台があってこそだと思います。このあたりは人によりますが、前半戦を「ただ資産を作るためだけ」に過ごすと、後半戦の選択肢の広さを活かせない結果になるかもしれません。





30歳になって感じるのですが、初心者からなにか新しく始めるのって歳をとればとるほど難しくなりますね。20代の頃と違って、コミュニティに入りづらくなっていくという面もあります。
要するに、どんな後半戦を構想していくかによって、前半戦の立ち回りのバランスも変わってくるということです。金融資産だけでなく、ほかの有形無形の資産も人生の前半戦のうちに育てる意識をしておくとよいと思います。なにごとにおいても、先々の準備を長期戦略を描いて進めていくことが重要です。
◆よければこのあたりの記事も読んでみてください。






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