この記事は住民税の納付について,給与所得と給与所得以外の所得の両方があり,確定申告で払込方法として「普通徴収」という自分で支払う方法を選択した人向けです。
給与所得者に対する住民税の徴収方法
給与所得と給与所得以外の所得の両方がある場合,給与所得にかかる住民税以外の部分については,普通徴収か特別徴収かを選択できます。
特別徴収:給与所得に対するもの
そもそも,給与所得は基本的に給与天引きで住民税を徴収されていますね。これを「特別徴収」とよびます。サラリーマンは年間の給与所得に応じた住民税を,翌年6月~翌々年5月に会社を通じて特別徴収で納付します。
複数の会社から給与所得がある場合
主たる給与を支払う会社から一括して特別徴収されます。自治体によっては,会社から申請があった場合には普通徴収が認められることがあります(例:東京都千代田区の場合)
普通徴収:給与所得以外に対するもの
給与所得以外の所得(不動産所得,事業所得,譲渡所得など)がある場合,自分で納付する「普通徴収」を選ぶことができます。納付は4回に分けて行い,一括で納めることも可能です。給与所得がある場合は合算して「特別徴収」してもらうこともできます。
初回の支払いの納付期限は通常6月末日です。
普通徴収の住民税の納入方法のおすすめはnanaco
住民税は都道府県や市区町村に支払うものですので,納付方法は自治体によって異なります。私の住んでいた東京都のある地域の場合は以下のパターンがあります。
・ペイジー(Pay-easy)で金融機関ATM・ネットバンキングから支払
・クレジットカード払い
・モバイルレジ(アプリ)でネットバンキングから支払
・コンビニ,窓口での支払
・口座振替での支払
それぞれの支払方法の特徴を検討したいと思います。
ペイジー
税金や料金を払い込む際に一般的な方法になりました。ペイジーのメリットは振込に近い感覚で支払えること。現金を手元に用意せずに支払を済ませることができます。利用は金融機関ATMだけでなく,インターネットバンキングからもできるので,自宅から納税できます。
クレジットカード
私の住む地域では「Yahoo!公金支払い」によるクレジットカードでの納付ができます。ネットショッピングに近い感覚で支払えること,現金を手元に用意せずに支払えるメリットがあります。また,クレジットカードにポイントが付与されることも特筆すべき点です。
注意点は決済手数料がかかること。1万円までは50円,以下1万円ごとに100円ずつ加算(税別)されます。約1%が手数料としてかかってくるので,ポイント還元率が1%より高いカードで支払えば差し引いて「お得」になる計算です。
納付できる上限金額があるため,納税が高額になる場合は使えない方法です(多くの地域では30万円ですが,例外があるかもしれません)。
モバイルレジ
スマートフォンアプリ「モバイルレジ」を利用してネットバンキングで支払う方法です。
ペイジーと支払の流れは似ています。ネットバンキングでペイジーが使えるので,モバイルレジにはそれほど私は優位性を感じませんが,すでにアプリをインストールしている人には使いやすい方法だと思います。
クレジットカードと同様,納付が一定額以上の場合はこの方法が使えません。
コンビニ・窓口
水道料金・電気料金をコンビニや金融機関窓口で支払えるように,住民税もコンビニや金融機関,役所の窓口で支払うことができます。
現金で支払うのが原則ですが,例外的にセブン-イレブンではnanacoで支払うことができます。nanaco払いにすると,nanacoポイントは付与されないものの,nanacoチャージでクレジットカードのポイントは付与されます。
なお,コンビニでの支払いも,一定額以上の納付は受け付けていません。
口座振替
役所や金融機関に出向き,口座振替を依頼することもできます。口座振替のメリットは現金を用意しなくてよいこと,今後の納付忘れがなくなることです。納付を忘れがちな方にとっては良い方法ではないでしょうか。
ポイント還元という観点からはクレジットカードかnanaco
クレジットカード払いでは手数料がかかるものの,1%以上のポイント還元があれば差し引いてプラスになります。セブン-イレブンでのnanacoの場合はnanacoポイントはたまらないものの,nanacoへのチャージによりクレジットカードのポイントは貯まります。
例えば,私の使っているリクルートカードであれば,月に3万円のチャージまで1.2%のリクルートポイントが貯まります。
私は納付金額が3万円未満だったので,リクルートポイントで1.2%の還元を得られるnanacoで支払いました。
住民税をセブン-イレブンでnanaco払いしました。
「収納代行NTTデータ」と表示されるんですね。
納税を一大イベントととらえていたのに、ほんの一瞬で納付できて(しかもこんなに小さいレシートで)しまった。笑 pic.twitter.com/pZoLhSL0jb
— 社会人3年目のなまずん (@gameoftheweak) 2018年6月30日
なお,クレジットカードのポイントが付与されるのは,クレジットカードの締め日ごとに3万円です。例えば4万円の住民税をnanacoで支払いたければ,支払いの前月に1万円,当月に3万円をチャージすれば,4万円分ポイントをもらえます。「月末」ではなく,「カード締め日」であることに要注意です。
税金は国や地域の生活関連サービスの維持に欠かせない重要なものです。そんな税金を納めるに当たり,より賢い納め方ができたらうれしいですね。
(2019/06/29)タイトル・記事内容を更新
コメント
こんばんは。いつもBlogを拝見させていただいています。
さて、nanaco複数枚で住民税の支払いですが、近所のセブンを複数件回っても「できない、知らない」とバイトに言われて帰ってくるのですが、そういった経験はされたことがありますか?
その場合、どのようにして対処していますか?
ななさん
はじめまして。コメントありがとうございました。
ご質問の件ですが、恐れ入りますが私の実体験としてはわかりません。セブン-イレブンで支払う住民税額がnanaco一枚で支払える範囲だからです。
複数枚を使っての支払い自体はできるようですね。
https://www.sorakara-mile.com/entry/2018-04-23-113437
私が同じ状況に遭遇したら、どういった条件でいくらまで支払えるのかを店員に聞く対処をしたいと思います。