SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンドと楽天VTIの比較

190912SBI・バンガード・S&p500インデックスファンドと楽天VTIの比較インデックス投資

日本のインデックスファンド界に,また新たな選択肢が登場しました。8月27日に設定が発表された「SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンド」です(SBI証券のプレスリリース,8月27日)。

その特徴は,①米国株式クラスで信託報酬が最低(9月11日時点),②人気のバンガードETF「VOO」を購入するところです。

執筆時点で,米国株式クラスにおいて税込信託報酬が最も低いのは,同じく人気のバンガードETF「VTI」を購入する「楽天・全米株式インデックス・ファンド(楽天VTI)」です。

両ファンドと実質的な資産であるVOO,VTIを比較したいと思います。

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「SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンド」の概要と楽天VTI

「SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンド」はプレスリリースをもとにした情報です。

SBI・バンガード・S&P500楽天・全米株式(楽天VTI)
運用方針S&P500
ベンチマークとするETF「VOO」に投資。
同指数に連動する運用成果を目指す。
CRSP USトータル・マーケット・インデックス
ベンチマークとするETF「VTI」に投資。
同指数に連動する運用成果を目指す。
設定日2019年9月26日2017年9月29日
信託報酬率税抜0.058%+ETF経費率約0.03%税抜0.120%+ETF経費率約0.03%
純資産残高(9/12)0億円566.28億円
つみたてNISA対象商品になる予定対象商品

楽天VTIのほうが運用開始が2年早く,500億円以上の純資産残高を集めている状況ですね。

しかし,信託報酬はSBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンドのほうが圧倒的に安く,ここに勝負をかけてきた印象です。また,VOOやVTIの経費率が0.03%という尋常じゃない低コストであるのにはあらためて驚かされます。

楽天VTIは運用からしばらくは信託報酬以外のコストが安定しなかったこともあり,SBIの新ファンドもしばらくは様子見でよいと思いますが,新たな選択肢が生まれたことには歓迎です。

購入対象のVOOとVTIはほぼ同じ?

さて,両ファンドは米国株式クラスのファンドですが,信託報酬や純資産残高といった数値だけでなく,実際の運用に影響する購入対象のETFはどうでしょうか。

米国の主要企業500社に投資するS&P500(VOO)と,小型株を含めて米国に広く投資できるCRSP USトータル・マーケット・インデックス(VTI)の運用成績を見てみましょう(画像はYahoo! Financeより)。VOOが赤,VTIが青です。

VOOとVTIの運用比較

比較可能な2010年9月13日以降のデータですが,9年間にわたってほとんど同じ動きです。しいていえば,2013年初~2015年央と,2017年初~2018年央までの上昇局面では,小型株を多く含むVTIのほうが上回るように見えますが,調整局面ではほとんど同じになっています。

組入銘柄上位10社については次の通り(9月11日,Bloombergより)。

VOOVTI
1マイクロソフト(4.20%)マイクロソフト(3.49%)
2アップル(3.74%)アップル(2.95%)
3アマゾン・ドット・コム(3.10%)アマゾン・ドット・コム(2.62%)
4フェイスブック(1.88%)フェイスブック(1.56%)
5バークシャー・ハサウェイ(1.55%)バークシャー・ハサウェイ(1.30%)
6JPモルガン・チェース・アンド・カンパニー(1.51%)アルファベット(1.22%)
7アルファベット(1.50%)アルファベット(1.21%)
8アルファベット(1.47%)JPモルガン・チェース・アンド・カンパニー(1.20%)
9ジョンソン・エンド・ジョンソン(1.39%)ジョンソン・エンド・ジョンソン(1.16%)
10エクソンモービル(1.26%)エクソンモービル(1.05%)

どちらも時価総額をもとにしたインデックスのため,上位はほとんど同じです。VOOのほうが組入銘柄数は少ないため,少しずつ割合が高くなっています。それでも,上位10銘柄が全体に占める割合は,VOOが21.60%,VTIが17.76%と目立った差はないのが実際のところです。

ゆえに,SBIの新ファンドも,楽天VTIもほぼ同じ

過去9年間ではVTIが運用成績で若干上回る時期もありましたが,VOOとVTIはほぼ同じ値動きとなるため,分散投資目的でSBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンドと楽天VTIを購入するのは意味がありません。

当面は先行する楽天VTIと,同じくS&P500への連動をめざす「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」がこのクラスを引っ張る構図は変わらないと思います。後発である「SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンド」に勝ち目があるとすれば信託報酬差にあるでしょう。

人気の米国株式クラスで,新たに生まれた超低コストインデックスファンドがどの程度浸透するか,しばらく様子を見ていきたいと思います。

◆米国株式を含むつみたてNISA対象ファンドの一覧比較記事です。

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