『これだけやれば大丈夫! お金の不安がなくなる 資産形成1年生』:貯金ができない20代の人にオススメしたい本

210905 『これだけやれば大丈夫! お金の不安がなくなる 資産形成1年生』:貯金ができない20代の人にオススメしたい本書評
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YouTubeTwitterInstagramでお金の情報をわかりやすく発信している小林亮平さんの新刊が出ました。

貯蓄がまったくできておらず,これから資産形成を始めようと考えている20代の独身の人にとくにオススメしたいと思います!

今回は著者の小林さんと出版社のご厚意で本をお贈りいただき,拝読の機会を得ました。YouTubeやSNSで小林さんがこれまで発信してきた内容を整理し,パワーアップさせてまとめたような一冊です。

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目次と全体の内容

第1部:貯金で資産形成の第一歩を踏み出そう
第1章:お金が貯まる仕組みを作ろう
第2章:固定費削減にも取り組んでみよう
第2部:投資で資産形成を加速させよう
第3章:投資ってなに?
第4章:つみたてNISAで投資を始めよう
第3部:一歩上の資産形成を目指していこう
第5章:楽天経済圏で楽天ポイントを貯めまくろう
第6章:お得なふるさと納税を試してみよう

構成は第1~3部の見出しの通り,「貯金→投資→一歩先の実践」という流れです。第3部の楽天ポイントやふるさと納税の活用は,生活の質を保ちながら節約していく手段としてよく挙げられるものですね。

貯金ができないペンギンの「ペンタごん」が小林さんの助言を受けて資産形成をスタートするというストーリーにのっとって話が構成されています。

「お金がない!」という不安から脱するための本

本書は無理のない資産形成の進め方を紹介していることが特徴です。

まず,貯蓄は月収の10%を目安にすることを勧めています。そして,貯蓄したお金を万が一の際に備える「生活防衛資金」と,将来のために投資に回していくというのが主なメッセージになっています。

本書が想定しているのは,「お金がない!」という不安な状況にある人。それを脱したい人は,この順に実践すれば不安はすっかりなくなるでしょう。

安心した点としては,なんでもかんでも節約を優先するのではない姿勢です。お金の使い方にメリハリをつけていくという発想ですね。

そのため,本書はFIRE(経済的自立と早期退職)を目的としたような本ではありません。現状の生活をなるべく変えずに,いまの生活の質を保ちながら将来のお金の不安を減らしていくようなところが目標になっています。

収入の10%しか投資に回さないので,裏を返せば,資産形成は長期戦になります。冒頭で「20代にオススメ」と書いた理由はそこにあります。

資産形成に向けて長い時間があることが本書の前提です。

面倒な「比較」が一覧表になっている

本書で私が最も気に入った点は,自分で調べるのは面倒な,似たサービスの「比較」が一覧表になっていることです。

たとえば,格安SIMの利用は固定費削減の王道ともいえる手法です。しかし,実際に自分でこの比較をやろうとすると,「どの通信会社にどのようなプランがあって,それぞれ特徴は何なのか」という全体像を把握するのがとても大変です。

「データ容量◯GBのプランが◯円」という大まかなところは比較しやすいのですが,各社とも力を入れているところはまちまちです。

  • YouTubeやLINEなどの特定のアプリでの通信のデータ容量からの除外
  • データ容量を使い切ったあとの通信速度の快適さ
  • 他サービスとの併用による割引や家族割引の有無
  • ポイント還元システムの有無

などと単純比較が難しい情報も多いのです。

本書では格安SIMの4社と,大手キャリアの新ブランドについてそのような特徴を調べ上げ,見やすい表にうまく整理されています。

ほかにも,銀行や証券会社,非課税投資制度に関する説明にも比較表がたくさん盛り込まれています。本書はそのような知識を整頓していくことに役立ちそうです。

情報が古くなっていくことが心配ですが,小林さんのウェブサイトで情報をアップデートしていくフォローがされています。この点にも安心して買える本だと思います。

投資の始め方はよく掘り下げられている

投資の解説では,インデックスファンドによる長期投資を勧めています。つみたてNISAを活用していくというところも,入門書では必ず説明される内容でしょう。そして,投資先商品や金融機関の選び方,NISA制度の説明と注意点などが一通り解説されています。

しかし,単に手段や制度の説明だけで終わっていないことは好感を持ちました。

具体的には,投資のリスクの考え方や目論見書の見方までをわかりやすく書いているところは,投資の継続を見据えて役立つ内容だと感じます。

なお,投資先は「全世界株式」を王道とし,人気の高い「米国株式」も同じページ数を使って説明していました。

ただし,自分の「リスク許容度」を探っていくために,「全世界株式」「8資産均等型」「債券重点型」の3つにしばらく投資してみることも勧めています。値動きは実感してはじめてわかることもあるので,投資に恐怖感がある場合はこの方法を試してみるのがよいかもしれません。

入門書としてはこれ以上掘り下げられないであろうところまで解説していると感じました。

ここまで書いてきたように,本書は情報がよく整理されていて,投資に関する説明も要点を押さえています。

気になった点を1つ挙げるとすれば,会話形式を基調とする割には展開が重たい印象です。一見すると簡単に読み進められそうなのですが,文字の量は普通の本と同じくらいあります。

一方で,それは背景や根拠などの説明がなるべく丁寧に掲載されているということでもあります。したがって,サッと読み切れるという「時短」の本とみるのではなく,ある程度のまとまった時間をとって,一歩ずつ読み進めるのに適していそうです。

具体的な比較や例も多く盛り込まれて,お金の不安を解消するには十分な内容です。長期で無理なく資産形成を始めたい人にはぜひ手にとってみてはいかがでしょうか!

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