2022年7月29日(金)に、「eMAXIS Slim」シリーズなどを運用する三菱UFJ国際投信のブロガーミーティング(ウェブセミナー)が開催されました。
もともとはリアルとオンラインのハイブリッド開催の予定でしたが、感染状況の拡大で残念ながらオンラインのみになったようです。
◆ブロガーのパーサモウニアスさんはリアル参加予定だったそうです。せっかくの予定稿が……。
私は7月に入って本業が忙しく、リアル参加はとても難しかったので当初からオンラインでした。当日も仕事が終わらず、業務を中断して(休憩として)私用のデバイスで配信を聞くという感じでした。配信してくれるのは本当にありがたいです。
プログラムは次のような内容でした。
・詳細解説!新NISA制度について
・コールセンターに寄せられる初心者のお悩みとは?
・Q&Aセクション
PCを起動するのに手間取ってしまい、開催の挨拶を半分くらい聞き逃しています。そろそろサブPCも更新しなければいけないかな。
2024年からのNISA制度の変更
1つ目のテーマは2024年からの新しいNISA制度について。2024年からは現在の一般NISAが新NISAへと大きく変わります。すでに公開されている情報と変更はありません。図にまとめておきます。
補足すると、投資経験がある人を除いて、1階も併用しなければならない仕組みです。また、レバレッジ型投信などは新NISAでは対象外です(一般NISAでは対象です)。
新NISAとつみたてNISAのどちらを選ぶ?
目新しいところはなかったものの、1点気づいたことがあったのでそれだけまとめておきます。それが、「新NISAとつみたてNISAのどちらを使うか?」ということです。
新NISAとつみたてNISAは、1年のなかでは同時に使うことができず、どちらかを選択する必要があります。これは今の一般NISAとつみたてNISAの関係と同じです。
この使い分け、話題に上ったものの詳しくは解説してくれなかったので、以降はセミナーを聞きながら私が考えていたことです。
まず、投資したい対象商品が一般NISAや新NISAでしか買えない場合は、使う制度は一般NISAや新NISAで決まりです。悩ましいのは、低コストインデックスファンドのようなつみたてNISA対象商品で積立投資をする場合です。つみたてNISA対象商品はすべて一般NISAや新NISAで買うことができます。
このとき、一般NISAとつみたてNISAの使い分けとしては、
- 投資金額が年間40万円以下ならつみたてNISA
- それを超える場合、一般NISAも選択肢(投資金額と運用金額次第)
というような考え方がされていました(三菱UFJ国際投信ブロガーミーティングでもほぼ同じ内容が解説されていました)。
ところが新NISAは、先に紹介したのように「1階部分は5年後につみたてNISAに『簿価で』ロールオーバーできる」という制度です。簿価とは取得価額であり、要するに投資したときの金額でそのまま移行できます。一般NISAや新NISAのロールオーバーは終了時点の時価評価なので、これは画期的ですね。
これにより、2024年に新NISAの1階で購入した分は「新NISAでの5年+つみたてNISAでの20年」の合計25年をまるまる非課税で運用できます。
たとえば、2024年に新NISAの1階で20万円分の投信を買った場合、2029年につみたてNISAへロールオーバーすれば、投信の評価額にかかわらず20万円分の枠しか消費されずに、そこから2029年のつみたてNISAの枠で20年間運用できます(残る20万円分は2029年の枠として使えます)。
この場合はつみたてNISAを選ぶより、新NISAを選ぶほうが明らかに魅力的でしょう。
そのため、新NISAとつみたてNISAの使い分けは
- 投資金額が年間20万円以下なら「新NISA」の1階部分(→5年後につみたてNISAにロールオーバー)
- 投資金額が年間20~40万円ならつみたてNISA(投資金額次第では新NISAでも)
- それを超える場合、新NISAも選択肢(投資金額と運用金額次第)
というように、投資金額が年間20万円未満の人は2024~2028年の5年間は、「新NISA」を選んだほうがよさそうです。
年間20万円を超える場合は悩ましいですが、たとえば、年間24万円の投資金額であれば、新NISA→つみたてNISAとロールオーバーして20万円を25年、あふれる4万円を5年の非課税運用とするようなやり方を選んでも良さそうです。このあたりは後日、時間があるときにまとめ直したいと思います。
なお、つみたてNISAは2024年以降もこれまで通りの制度で存続します。2042年購入分(運用は2061年まで)までの制度が整備されています。
コールセンターにはなかなかの質問がよく来る
もう1つのコンテンツである三菱UFJ国際投信のコールセンターへのよくある問い合わせについては、私が仕事で疲れていたのもあって話半分に聞いていました。
「何を買ったらよいか」「〇〇の商品は良いと思いますか」「今後のマーケットの見込みは」「保有商品が下落しているがこのまま保有していてよいか」などといったあきれるような質問も多くて、コールセンターが少し気の毒に思いました。これらは運用会社に聞いても答えは返ってきませんし、考え方を学んで自分で判断するしかありません。
有名なブロガー・YouTuberのところにはきっと同じような質問が来ているでしょうね。いくつかは私も経験があります。
投資信託の仕組みや技術的な質問であれば運用会社に聞くべき場合もありますが、自分のお金をたくさん投じると考えたとき、このようなことまで運用会社に尋ねるようなやり方はいささか不安に感じます。
運用会社からの発信には今後も期待したい
前回はブロガーミーティングは「積立投資の期間と元本割れ確率」に関する研究をもとに、解説していくスタイルでしたが、今回はとても基礎的な内容でした。
◆過去のブロガーミーティングに参加したときの内容です。
「貯蓄から投資」や「資産所得倍増」という掛け声も大切ですが、投資家の裾野を広げていくにはこのような教育的な発信が必要だと思います。今後も期待したいと思います!
開催していただきありがとうございました!
コメント