「賞与(ボーナス,一時金)」が振り込まれたら,20代の皆さんは何に使いますか?
今回は「20代のボーナスの使い道」について,どうしたら今と将来の幸福度を上げられるかを考え,整理したいと思います。
先に言っておくと,ボーナスは一部を趣味などの消費に回し,残りは貯蓄と投資にまわそうと考えています。
この記事では,20代の平均的なボーナス金額と,20代の人に私が勧めたい有効な使い道についてまとめました。
20代の平均的なボーナス支給額
ところで,そもそも20代はどれくらいボーナスをもらっているのでしょうか?
いくつかの会社の調査によると,20代の正社員で額面30~40万円程度でした(しかし,信頼に足るデータが少なく,この結果にボーナスをもらっていない人を含むのかどうかはわかりません)。
20代前半は支給額が少ない傾向があり,多くて30万円程度。
20代後半は,大手企業では30~50万円程度が支給され,中小企業はそれを下回るようです。20代後半では,基本給の2か月分程度ということで,全体的な傾向を見る限り,正社員の平均としては妥当なところではないでしょうか。
少なくない金額だからこそ,有効に使いたいですね。
オススメしたい使い道 5選
ある程度まとまったお金が手に入るボーナスだからこそ,「こう使いたい」と私が考える使い道は5つあります。
借金がある人→返しましょう
まずは,借金がある人。過去の自分が使ったお金を返しましょう。
20代が抱えやすい借金といえば,奨学金です。住宅ローンを抱える人もいるでしょう。ただし,これらは計画的に返済できていれば問題はありません。
問題があるのは,クレジットカードのリボ払いや,カードローン,キャッシング。これらの借金は奨学金や住宅ローンと比べて利息の大きい負債です。
リボ払いやキャッシングには年率15~18%におよぶ高い手数料がかかり,カードローンも最大年率18%の金利がかかります。高利の借金がある人は,ボーナスの全額をつぎ込んででも返済しましょう。
奨学金や住宅ローンは金額が心理的負担になるなら,繰上返済していきましょう。また,私に知り合いには,「結婚する前に奨学金を完済する!」と宣言し,そのとおりに実行できた人もいました。
ただし,奨学金は有利子でもほとんど利息がかかりませんし,住宅ローンには減税措置もあるので,そういった点を考慮すると,必ずしも早く返さなければならないとは言い切れません。計画的に返済できていれば問題ないと思います。
私は400万円以上も奨学金を借りていたので,最初の2回はボーナスの大半を奨学金の返還に充当しました。まだ残債はありますが,今後は繰上返還しないつもりです。繰上返還するかどうかは,利息の大きさで判断したいと考えています。
◆私の学費と奨学金の話はこちら
ほしいものがある人→買いましょう
次に考えたいのが,消費。今の自分の生活を高める使い方です。生活を便利に変えるモノや,自分に活力を与える趣味などにお金を使いましょう。
20代は時間を比較的自由に使える年代であり,かつ若さもあります。将来に向けて貯金や投資に回すのも大切ですが,せっかく得たお金を全額将来に振り向けるのは,私はあまり好きではありません。
買い物でも遊びでも,お金を使うことで経験できる世界があります。関心を持ったものには思い切って資金をつぎ込んでもよいでしょう。
一方で,全額を消費に回してしまうのはおすすめできません。お金をあるだけ使ってしまいがちな人は,「先取り貯蓄」して資金を残しておきましょう。
私は3回目のボーナスの大半を腕時計の購入に使いました。その他にも,世界遺産登録地や有名な花火大会への旅,友人との会食など,結構使ってもいます。
資産を増やしたい人→投資しましょう
貯金に回すだけでなく,余剰資金の一部を使って投資することも有力な手段です。おすすめしたい投資は2つです。
これらが私の考える使い道の3つめと4つめです。
- お金を生む資産への投資
- 自己投資
お金を生む資産の代表例は株や債券,不動産です。
投資に時間と労力をあまり使いたくない人は,株式指数(TOPIXや日経平均,S&P500など)に連動する投資信託を用いたインデックス投資がおすすめです。インデックス投資を実践している私が感じる利点は,
- 少額(100円~1万円程度)からできる
- 世界の国々のさまざまな企業に分散投資できる
- 現在はかなり低コストで実践できる
- 全資産を一気に失う危険性はほぼない
などがあり,インデックス投資を実践する兼業投資家は私のほかにもたくさんいます。
国民の年金資産の一部を運用するGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)や各種の運用期間も支持する,長期的には勝算のある投資法でもあります。
◆少額からでも,長く続けることでよりリターンが高まる可能性が大きくなります。
◆インデックスファンド選びの考え方です。
インデックス投資は一般に,投資期間が長ければ長いほど,投資金額が大きければ大きいほど,資産をより大きくできる可能性が高まります。投資期間を長く取れる20代には向いている投資法と言えます。
20代からインデックス投資を実践している私の現在の資産状況は以下の記事のような感じです。
ただし,投資をする前に,ある程度の貯金は生活のために作っておきましょう。投資と貯金の比率は人によって違ってくると思いますが,目安を調べてみたのが以下の記事です。
未来のある世代だからこそ→自己投資しましょう
資産への投資と合わせて,若い人ほど取り組みたいのが「自己投資」。その方法はさまざまです。
その中でも,私がおすすめしたいのはこの4つ。資格を取る,書物を読む,共通の目標を持った人と勉強会などでつながる,大先輩の話を聞くことです。
20代の自己投資は本業に力を入れたほうが,コスト・パフォーマンスがよいと私は考えています。というのも,社会人になって本業の勉強に取り組む人は多くないので,ここでの頑張りは差をつけるチャンスです。
実力と実績をつけてしまえば,社内でのキャリアアップのほかに,転職の余地は大きく広がります。さらに,本業から副業を横展開することもできるでしょう。本業でキャリアアップしながら,その考え方や人脈を流用しながら副業の道が開けるのが理想です。
私は編集者なので,それに役立つソフトの専門学校に通ったこともありました。
もちろん最初から副業をめざした自己投資でも構いません。本業ではなし得ないことや,趣味を仕事に変えることなどがありますね。料理好きが高じて料理研究家になった人などは格好の例ですね。
結局,武器がなくては戦えないのと同じで,本業も副業もスキルへの自己投資が必要です。
◆自分の未来の可能性を広げるのは楽しいこと!
家族がいる人→家族にささやかな贈り物を
さて,使い道の5つ目は,周りに目を向けましょう。家族へ気持ちを伝えるために,ささやかなプレゼントにお金を使ってはいかがでしょうか。
実家に暮らしている人でも,家族に面と向かって感謝を伝えるチャンスになかなか恵まれないものです。育ててくれた親や,可愛がってくれた祖父母と食事に行くといった場を作り,話しながら楽しい時間を過ごすのは貴重な使い道だと私は思います。
すでに実家を出た人であれば,家族と顔を合わせる機会は少ないものです。できれば会いにいきたいところですが,時間的・経済的に難しければ近況の連絡くらいでもしてあげましょう。人は突然亡くなることもありますし,そうでなくても両親・祖父母は老いていきます。1年に数回しか実家に帰らないという人の場合,大切な人に会える機会は意外に少ないかもしれません。
20代の今しか伝えられない気持ちを伝えてはいかがでしょうか。
◆私の祖父と祖母との老いと最期。気づいたときにはもう取り返しはつきません。
私のボーナスは今回も投資・貯蓄と消費と家族に
冒頭に記したように,私は2回めのボーナスまではほぼ全額を奨学金の返済に充当し,一部を使って家族と近場に旅行しました。3回めはその反動でほぼ全額を自分の消費に回しています。
4回めのボーナスからは投資にめざめ,一部で勉強会や専門学校に通い,5,6回めは2割消費,8割は金融資産への投資です。以後は2~3割は消費で,あとは金融資産や自分への投資に回します。家族には定期的に感謝の気持ちを伝えたいと思います。
皆さんのボーナスの使い道も教えてください!
◆ブログ「30代からはじめるグッジョ部」のソラマメさんに記事をご紹介いただきました。
ボーナスひとつでも,使い方はひとそれぞれ。ソラマメさんをはじめ,複数のブロガーさんの「こう考える」が紹介されていますので,ぜひご参考に!
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