つみたてNISA開始から5年――対象ファンドのほとんどがプラスに

NISA・つみたてNISA
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2023年2月2日の日経電子版に、「つみたてNISA5周年、コツコツ投資の成果は?」という記事が掲載されました。2018年1月にスタートしたつみたてNISAの開始時から、対象ファンドを積み立てた場合、それぞれのファンドでどれくらいの運用成績になったかを比べたものです。

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5つのファンドを除けばすべて含み益

2018年1月から、毎月3万3333円を積み立てると5年で約200万円になりますが、それに対して評価額がどれくらいになったかというのが以下の図です(図は記事より)。

つみたてNISA5年の成績

日本株はアクティブファンドが最上位と最下位を占め、間にインデックスファンドが入るような状態で、海外株はインデックスファンドのうち主に米国株が好調で、新興国株は低調でした。

そして日本株・海外株ではどのファンドも5年間の成績ではプラスになっています。

人気の「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」は2018年7月設定、「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」は2018年10月設定ですので今回の検討には入っていませんが、これらも好成績を上げていることでしょう。

一方で、債券を含むバランス型ファンドは直近の利上げなどの影響もあり、下位5本のファンドがマイナスに。下位のファンドはいずれも債券の割合が高いファンドで、「保守型」「堅実型」「安定型」などの名前がつくものが最も低い成績に沈むという結果になりました。

つみたてNISA対象ファンドではありませんが、一昔前に話題になった債券にレバレッジをかけたファンド「グローバル3倍3分法」などは2022年の1年間で30%以上の下落を記録しており、債券にとっては厳しい環境だったように思います。

この5年の良い・悪いというだけで評価することはできませんが、積極的にリスクを取って実践してきた人にとってはうれしい5年間でした。

楽天VTIでは含み損になった期間は10%だけ

また、記事では「楽天・全米株式インデックス・ファンド」(楽天VTI)を積み立て続けた場合に、この5年間(60か月)のうちのどれくらいの期間が含み損であったかも調べています(図は記事より)。

つみたてNISA5年の成績(楽天VTI)

月末時点で計算していくと、60か月間でマイナスになっていたのは6か月のみ。2020年のコロナショックのときを最後に、現在は1.36倍になっています。株式投資のリターンとしては平均を上回っており、よい時期だったのではないでしょうか。

これには直近の円安の影響も大きかったですが、今から25%下落しても元本割れしない水準というのは安心感もありますね。

長期的に運用するのであれば、良い時期も悪い時期も繰り返すため、始める時期によって結果が大きく変わるというわけではないと言えますが、良いときから始まったほうが心理的には「含み益」の安心感もあって続けやすいと思います。

運用期間が長くなればなるほど元本割れする確率は減っていきますが、それを裏付けるような結果でした。

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