同棲生活での費用の分担(共同生活でのお金の管理①)

210913同棲生活の費用の分担共同生活でのお金の管理① その他家計管理
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一人暮らしは気楽です。その理由の一つは,自分のお金を自分の判断で,自分の好きなときに使えるから。そのような支出における自由があります。

ですが,なにかのきっかけで兄弟や友人,または結婚を見据えた恋人と2人で暮らしはじめるということもあるでしょう。そうすると,「共同してお金を使う」ことに直面します。その範囲は広く,日用品からレジャー,そして家具・家電のような大きな支出までさまざまです。

このような同棲生活での負担を考えたとき,難しいところは,夫婦関係と違って個々人の財布が明確に分かれていることです。

1回きりの支出ならば自分で払ったり,そのときに分担を決めたりしてもよいでしょう。しかし,暮らしのなかの継続的な支出となると話は別で,やはり方法を決めて分担するほうがスムーズです。それでは,なるべく簡単で,互いに納得できるようにするには,どのように方法をとるのがよいでしょうか?

これまで私は,兄弟・友人,そして結婚を見据えた人と同じ家に住む機会がありました。誰が相手でも,基本的には同じ方法で管理をすることができますよ。

この記事では,私がそういったなかでお金の管理をどのように進めたかを紹介します。

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2人でお金の管理をする方法

2人でお金の管理をするために重要なことには,まずは2点あります。

  • どの費用を共同で支払うかを決める
  • 分担の方法を決める

ここで納得のいく形にまとめられれば,その後は実践しながら修正を進めていけばOKです。

どの費用を共同で支払うかを決める

私の場合は「共同で使用・消費するものは2人で分担」「自分のための支出は各自が支払う」というすみ分けをはかりました。

共同で使用・消費するものの例は,住居関連の費用,水道光熱費,洗剤やシャンプーなどの消耗品,それから自宅での食事の費用などを入れました。固定費と,変動費のうち自宅に置いておいて,2人ともそれぞれ消費する性質のものですね。

一方で,自分のための支出には,交際費やファッション関連の費用,教養・娯楽の費用,外食費などを含めました。これらは相手に断りなく使うためにも,各自の分担にすべきだろうと考えました。

暫定的に決めておいて,あとは実際に暮らしながらどちらに割り当てるかを改善していくのがよいと思います。

分担の方法を決める

「2人で分担する」と分類したものを,具体的にどのように分担していくか決めていきます。

  • 費目ごとに分担する
  • 共同の財布を作る
  • 定期的に精算する

費目ごとに分担する方法はわかりやすさが利点です。たとえば,住居費はAさん,水道光熱費はBさんといった要領です。負担を均等にしなくてよかったり,日用品や食品といった支出頻度の高いものを片方がまとめて買うような場合は選びやすいように思います。

共同の財布を作る方法は,事前に2人で各5万円を共同の財布に入金して,そこから支出していく方式です。入金は定期的に行う方法のほか,足りなくなったときに補填するやり方があります。入金は均等ではなく,傾斜をつけることもできます。

定期的に精算する方法は,共同で使うお金を立て替えておいて,1か月ごとなどの期間を定めて精算する方法です。多く払ったほうに,少なかった人が差額を支払います。

それぞれのメリット・デメリットを表にしてみました。

メリット デメリット
費目ごとに分担する ・分担を決めてしまえば面倒が少ない ・負担を均等にするのは難しい
・自分が負担しない費目は節約意識が欠けたり,遠慮したりしがち
共同の財布を作る ・予算に合わせて入金することで,支出の目安がわかる
・節約はしやすい
・財布を持ち歩かないと支出が難しい
・カード払いは難しい
・横領していないか確認するにはレシート等の保管が必要
定期的に精算する ・支払時の制約はとくにない ・精算するまで相手の支出状況がわからないので予算を決めづらい
・レシート等をとっておき,計算する必要がある

どの方法も一長一短ではあります。何を重視するかで使い分けたいところです。

1つだけを選ぶ必要はなく,固定費は分担を決め,食品や日用品といった支出頻度の高いものは後日精算するというハイブリッドな方法もあります。

なお,共同の財布を作っておく場合で,財布を持たずにお店に行った場合は次のような方法もあります。

◆例:450円の品物を買う場合
①お店では自分の財布から1000円札で支払い,お釣りとして550円をもらう。
②帰宅後に共同の財布から1000円取り出し,お釣りでもらった共同の財布に550円を入れる。

おすすめなのは,定期的に精算する方法

私がこれまで実践してきてよかったのは,3つ目の「定期的に精算する」という方法です。理由はデメリットを最も許容できたのがこの方法だったからです。

支出に遠慮や忖度をしたくなかったことや,最終的にレシートで集計するなら,立て替え方式のほうがカードも使いやすくて楽でした。

普段は共同の物を買ったときのレシートをとっておくだけです。月末の精算もそれほど手間ではなく,10~15分で集計を終えることができます。私たちの場合は1か月に30~40枚ほどのレシートを集計していました。

なお,複数の品物を買った場合は,1つのレシートに共同で使うものとそうでないものが混ざっていることがあります。厳密には分けるのですが,私たちはいくぶん適当に,それも共同での支出として処理しました。少額を細かく精算する必要性までを感じなかったためです。

このあたりの采配は2人の価値観があらわれそうです。

家賃や水道光熱費も精算に加えます。その後,支払いが少なかったほうが,差額をネット銀行で相手の口座に振り込むといった流れで進めました。

事前にお金を入れておく方式ほどではないにせよ,自分の買い物が2人の支出になることから,ある程度の節約意識は持てたように思います。

高額で長く使うモノは共同で買うことを避けたい

ここで一つ注意点があります。

それは,家具・家電などの高額で長く使うモノは,共同で買わないようにするのがおすすめです。共同生活を始めるときは考えてもいませんが,共同生活には,終わりがくることもあるからです。

友人からは,同棲していた2人がいざ別れるとなって,共同で買ったテレビや冷蔵庫,ソファーはどっちが引き取るかと論争になったとの話も聞きました。最後にこんなことで話し合うのも最悪です。

購入する時点で,どちらかの所有物だと明確になるようにしたほうが互いに気持ち良いでしょう。

お金の管理の話は価値観を知るきっかけにもなる

お金をどのように使うかという考え方は人によって驚くほどに異なります。それは目的が違うからで,よほどの場合でない限りはどんな選択も正解です。

共同で管理していくプロセスで,お金に対する2人の考え方や重視することもわかってきます。同じように考えていることもあれば,価値観が全く異なるという発見もあるはずです。

また,私はそのような話から始まって,投資に関する考え方を共有するまでに達しました。いまは夫婦でだいたい同じ方向を見ながら資産形成を進められているのも,この過程があったからです。最初の一歩は本当に大事ですね。

その相違を自分の立場から評価していくのではなく,大切なことは「すり合わせていく」こと。その過程で,相手の価値観も,自分の考え方の癖も見えてくるでしょう!

◆次はこちらの記事もどうぞ。

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