iDeCoは2018年10月の制度変更に伴い,年1回の拠出でも確定申告は不要となりました。
※参考:【重要】平成30 年分iDeCo「小規模企業共済等掛金払込証明書」の発送スケジュール等の変更について(確定拠出年金サービス株式会社)
小規模企業共済等掛金払込証明書の発送について(楽天証券)
みなさん,iDeCo(個人型確定拠出年金)の掛金拠出は「毎月」ですか?
私は毎月1万2000円を拠出しているiDeCoの掛金拠出を6か月に1回にしました。
結論から言えば,iDeCoの掛金拠出はなるべくまとめるべきと私は考えています。そう考える理由をまとめます。
2018年にどう制度が変わったか
2018年から月ごとに拠出額を調整できるようになりました。
2017年まで,iDeCoは事前に定めた一定金額を毎月拠出する方式でした。掛金の変更は年に1回までで,当年に一度変更したら,翌年になるまで増額も減額もできませんでした。
たとえば,毎月1万円積み立てると決めたら,その年は1月から12月まで,1月に1万円,2月に2万円,3月に1万円,……12月1万円と,合計12万円を拠出することになります。月によって積立金額を変更することはできませんでした。
2018年から,前納はできないものの,月々の拠出額を自由に設定できるようになりました。
これにより,ひと月の上限1万2000円の人は年間14万4000円の範囲で,月々に任意に割り振って拠出できます。たとえば,1月に1万円,2月に5000円,3月に2万円,4月に0円,5月に2万5000円……など。ただし,必要な手続きやルールがあります。
◆必要な手続き,条件
・事前に申込書を提出
・振込方法が個人振込。または事業主振込(給与天引)で事業主が対応できる場合
◆拠出額の割り振りにはルールがあります。主なルールは以下の通り。
・拠出する場合の最低拠出額は5000円
・12月26日引落分には拠出が必要
・前納はできない(1月に14万4000円拠出するのは不可能。1月は累積1万2000円まで,2月は累積で2万4000円まで)
・拠出する場合,下限を超える必要がある(5000円×月数。3月に拠出する場合,累積1万5000円以上になっていなければならない)
・余った枠を翌年に繰り越すことはできない
◆変更手続きの詳細はこちら。
拠出回数を減らすと手数料の節約に
これが拠出回数を減らすべき理由です。
拠出月には103円の手数料を取られます。拠出していない月は103円の手数料を取られません。
たかが103円ですが,拠出金額が少ない人ほど軽視できません。たとえば,毎月1万2000円の拠出の場合,103円の手数料は割合にして0.86%。下限である5000円の拠出の場合は,なんと2%を超える割合になります。
iDeCoに採用されている低コストインデックスファンドの運用コストが0.2%前後であることを考えれば,拠出時の手数料はかなり大きなコストです。
掛金の少ない人ほど,拠出回数を減らすメリットが大きいです。
2018年から,年1回の拠出でも年末調整が可能に
2017年までは,9月までに1度も拠出がないと,「掛金払込証明書」が年末調整までに届かず,年末調整ができない状況でした。しかし,2018年10月に制度が変わりました。9月までに1度も拠出がなくても,10月に掛金払込証明書を見込みで発行してもらえるようになりました。
前納ができないため投資機会の逸失につながりますが,年末に1年分を全てまとめて拠出するのがコスト面からは最良です。私は他の口座(NISA口座,特定口座)とも積立金額を調整し,iDeCoは6月と12月の年2回に分けて拠出しています。
◆NISAやつみたてNISA,特定口座などで投資信託を別に購入している人は,iDeCo以外の口座での拠出を前倒ししてポートフォリオ全体で平均的に拠出するのがよいかもしれません。
多くの証券会社では毎月積立において,任意の2か月まではボーナス月設定として金額を別に設定できます。NISAやつみたてNISA,特定口座,一般口座でも取引している方はぜひご参考に。
◆毎月拠出から,半年単位・年単位に積立を変更したときの申込方法を解説しています。
◆「これからiDeCoの口座を開設するよ!」という方は,iDeCoのメリット・デメリットを踏まえた上で,どの金融機関に口座を開設すべきか比較しましょう。
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